「産業観光まちづくり大賞」金賞に兵吉屋の海女体験


兵吉屋運営の海女小屋で海女着体験するロシアからの旅行者

 全国産業観光推進協議会と日本観光振興協会は14日、第12回「産業観光まちづくり大賞」の金賞に三重県鳥羽市の有限会社兵吉屋を選んだと発表した。表彰式は21日、東京ビッグサイトで開催される「全国産業観光フォーラム」の式典で行われる。

 今回は全国16の団体から応募があり、審査委員会(委員長、福川伸次・東洋大理事長)で各賞を決めた。

 金賞受賞の兵吉屋は海女小屋体験施設「はちまんかまど」を運営。海女文化の発信と保全に努め、地域活性化に貢献している。

 海女小屋では食事の他に、現役海女による海女漁と日々の生活についての語りや地元の踊りなどを披露しているが、外国人に人気なのが海女着体験で、2017年は9万人の外国人観光客が訪れているという。

 審査委員からは「日本ならではの海女文化と触れ合えることは、特に訪日旅行者へのインパクトが強く、大きな成果を上げている。独自性も高く、強みを生かした素晴らしい取り組み」「海女文化と観光を見事に融合させている。ものづくりの現場と消費者がつながることにより、相乗効果を生み出す好事例だ」と高く評価された。

 経済産業大臣賞は梅守本店(奈良市)の寿司(すし)体験による外国人観光客の誘致が受賞。

 13年から寿司学校事業をはじめ、「食から得られる感動」をテーマに、エンターテインメント性が高い寿司体験を毎日開いている。参加者の9割が外国人観光客で、これまでの5年間で30万人以上が参加しているという。寿司体験を目的に訪れた外国人が周辺を観光、宿泊したり土産を買ったりと地域経済への波及効果も大きい。

 また、同社が中心となって大和観光協議会を立ち上げ、過疎地域である山添村で古民家を宿泊施設に再生させ、外国人観光客受け入れの新たな拠点としての展開を図っている。

 審査委員の1人は「すしを食べるだけでなく、エンターテインメント性を持たせて体験型コンテンツとして提供することで、高い経済効果を生み出している」と評価した。

 その他の受賞団体は次の通り。

 観光庁長官賞=益子町観光協会(栃木県益子町)▽銀賞=山梨県富士吉田市▽特別賞=沖縄県那覇市観光協会


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