JR九州の19年第3四半期決算は、売上高が同1.7%増の3196億6900万円、営業利益が同8.6%減の458億8600万円、経常利益が同10.7%減の469億7100万円、純利益が同10.4%減の353億3200万円となった。旅客やファストフード店舗が増収となるも、国から受けていた税制特例措置廃止による租税公課やホテル開業での減価償却費が増加して増収減益となった。
営業面では、「JR九州レールパス」の専用予約サイト「JR KYUSHU RAIL PASS Online Booking」で直接販売を進めるなど、台湾、香港、中国、韓国を中心とした各国や地域に適した情報発信、販売促進を行った。また、全日本空輸との観光振興強化に向けた連携や各種プロモーションも実施した。
バス事業では、MaaSの構築に向け、他の交通事業者と連携に取り組んだ。10月にはJR西日本と輸送サービスの連携に関する覚書を締結、12月には由布院地区と宮崎県での観光型MaaSの実証実験に向けた実行委員会を設立した。
不動産賃貸業では、昨秋に「アミュプラザ鹿児島」をリニューアルしたほか、各駅ビルの駅前広場などを活用した積極的なイベント展開を行い、収益拡大に努めた。ホテル業では、最上位ブランドを創設し、9月には「THE BLOSSOM HAKATA Premier」を開業した。小売業では、ドラッグストアやコンビニエンスストアの新規出店、小売業では、カフェを東京に初出店しエリア拡大を進めた。
通期の連結業績予想は、売上高が同0.4%増の4423億円、営業利益が同11.4%減の566億円、経常利益が同14.0%減の572億円、当期純利益が同13.7%減の425億円。