鳥取県の09年の観光入込客数は、前年比6.8%増の982万3千人だった。「『世界砂像フェスティバル』などの大型集客イベントの実施が奏功した」と同県観光政策課。特に入込客数の半数を占める県内観光客数が前年に比べ2ケタの伸びとなったことが、全体の入込客数を押し上げた。関東、中部地方からの旅行客も2ケタ増と好調だった。
観光客のうち、宿泊客は同10.7%増の280万6千人、日帰り観光客は同5.3%増の701万7千人で、いずれも増加。推計観光消費額は、入込客数の増加や日帰り客の観光消費額単価が増加したことなどから、同6.7%増の1009億6千万円。
県内県外別の旅行客の動向では、県内客は宿泊客が同24.4%減の14万9千人だった一方で、日帰り客は同15.6%増の520万5千人と2ケタ増。県外客は関東など遠方からの観光客が増加した一方で日帰り圏内である中国地方からの観光客が減少したことなどから、日帰り客が同16.1%減の181万2千人、宿泊客が同13.7%増の265万7千人だった。
入湯税に基づく各温泉地の入湯客数は、前年比3.1%減の109万7千人。鳥取温泉が同2.3%増、吉岡温泉が同5.7%増と伸びたものの、三朝温泉、はわい温泉などは減少した。
地域別の入込客数は、世界砂像フェスティバルや「砂の美術館」「日本のまつり」などのイベントがあった「鳥取砂丘・いなば温泉郷周辺」が同7.5%増の278万6千人、日帰り入浴客が増加した「米子・皆生温泉周辺」が同14.8%増の139万7千人などと伸ばしたほか、ほとんどの地域で前年を上回った。