静岡県ホテル旅館生活衛生同業組合はこのほど、外国人宿泊客に対応するためのツールを作成した。4カ国語で表記した指差し会話シートと、ムスリム(イスラム教徒)の宿泊客へのもてなしマニュアルの二つ。既に組合員旅館・ホテルに配布し、好評という。
指差し会話シートはA3サイズ。チェックイン・アウト、食事、外出、トラブル、マナーなど、館内のシーンごとに想定される会話や単語を英、中(簡体字、繁体字)、韓、タイの4カ国語で、イラストとともに表記している。
「フロントや料飲、売店などの現場に置いて、スマートな対応と温かいおもてなしができる」と同組合。
ムスリムへのマニュアルはA4判30ページ。「安全、安心な受け入れに向けて」と題して、「豚肉、豚由来成分はタブー」「アルコールには配慮が必要」「右手を優先」「お祈りの習慣を尊重」「ムスリムにも個人差がある」というもてなしの5カ条を紹介。言葉・接客、食材・調理器具、礼拝、入浴などのテーマごとに従業員が取り組むべき事項を掲載している。
組合では「以前作成したパンフレット『日本のお風呂の入り方』と併せて活用促進したい」と話している。
指差し会話シート(左側)とマニュアル