青森県は今年度、東北新幹線の延伸をにらみ、観光産業の振興策に積極的に取り組む。今年度新たに、ベンチャービジネスなど、商業振興を担当する部署が観光産業に特化した創業支援を行う。県観光局の取り組みとあわせ、全県あげて観光産業の活性化に取り組む構えだ。
県が新たに実施するのは、観光ビジネスワークショップとフォーラムのほか、創業希望者の事業プランを練り上げ、より実践的なプランにするためのブラッシュアップセミナーと創業補助金の交付事業の4つ。ベンチャービジネスを担当する経営支援課が企画した。
このうちワークショップは1泊2日の日程で観光地を見学、その地域のビジネスのシーズ(種)や観光地としての課題などを参加者とコーディネーターが話し合うもの。7月14、15日に十和田湖で開催するのを皮切りに、9月から10月にかけて下風呂温泉、浅虫温泉、落合温泉(黒石温泉郷)の4カ所で開く。参加者にビジネスのイメージをふくらませてもらうのが狙い。
プラッシュアップセミナーの後、11月には創業補助金の申請を受け付ける予定。1件あたり50万円を限度に補助を行う。5件程度への助成を見込んでいる。
経営支援課では「10年の新幹線青森延伸に向け、県内の観光産業の活性化は必須課題。この事業をきっかけに、創業した事業者が各観光地の空き店舗などに入居し、活性化に一役買ってくれれば」と期待する。