近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟(近旅連、西野目信雄会長)は14、15の両日、東京都千代田区のメトロポリタンエドモントで、会員施設の女将や女性経営者を対象とした研修会「女性文化講座」を開いた。今回はジャーナリストの鳥越俊太郎氏の講演会のほか、中国人へのもてなしをテーマにしたパネルディスカッションなどを実施。全国から参加した40人超の女将らは、体験を交えた多彩な講座を楽しみながら学んだ。
このうち2日目の講演では、鳥越氏が、自称する「ニュースの職人」という肩書の由来などを軽妙な語り口で紹介しながら、仕事での「即興性」の重要性について語った。鳥越氏は、職人について「経験に裏打ちされた技、仕事を臨機応変にできるだけでなく、高い水準の商品を提供できる存在」と定義した上で、情報をニュースという商品にする自身の仕事や、経験に基づきその場に合ったもてなしを行う女将さんの仕事を、同じ「職人の技」と指摘。「記者も女将さんも人に会って話をする、聞くのが仕事。相手の顔を見て、その場その場で対応できる即興性が重要だ」と語り、マニュアルやルール通りではいい仕事はできないと、自身の取材経験を交えながら語った。
女性文化講座は41回目。今年は初日に中国をテーマに、坂本一敏・中国麺類文化研究所所長の講演やパネルディスカッションを実施。2日目には、家庭や職場で使える心理学知識やファッションについての参加型講座を行った。