観光庁は、観光地域づくりや訪日外国人旅行者の誘致に貢献した団体、個人を表彰する第9回長官表彰の受賞者を発表した。北海道、青森県の女性でつくる地域おこしグループ「津軽海峡マグロ女子会」など4団体・個人を選んだ。2日に表彰式を国土交通省会議室で行った。
津軽海峡マグロ女子会は、北海道新幹線の開業に向けて2014年3月に結成された。北海道、青森県の13市町村から約70人が参加し、イベントの開催や旅行商品の開発に取り組んでいる。昨年10月開催の「マグ女のセイカン博覧会」では、まち歩きなどの体験プログラムを実施し、注目を集めた。
北海道側の代表、温泉旅館矢野(松前町)の若女将、杉本夏子氏は表彰式に出席し、「地域を子どもたちに残していけるように、継続的な活動を通じて交流人口を増やし、新たなにぎわいを育てていきたい」と語っていた。
他の受賞者は、欧米富裕層を中心にに日本の地方の観光情報などを発信した英字雑誌「Tokyo Journal」、日本周遊クルーズ商品を販売して訪日客の増加に貢献した米国プリンセスクルーズライン、MICE業界の国際組織MPIの元日本支部会長で日本でのユニークベニュー開発などを支援している山本牧子氏。
表彰式の式辞で観光庁の田村明比古長官は「今回の表彰が、観光先進国に向けて、個人や地域の活動を活性化させる契機になれば」と期待した。