観光庁は14日、大阪市のATCホールで「ジャパンMICEイヤー記念シンポジウム」(大阪市共催)を開いた。地方自治体や各地のコンベンションビューロー、MICE企画運営会社、旅行業、宿泊業などを対象に、MICEの意義や推進のための実践的知識、ノウハウの取得を目的に開催した。
5人の講師がそれぞれの立場から講演。国際会議協会(ICCA)元会長のトゥーラ・リンドバーグ氏は、日本は国際会議開催国のランキングのトップに入る国であることを強調し、大阪については「交通網が発達しており良いデスティネーションである」と話した。マーケティングを成功させるためのかぎとしては、ICCAや国際団体連合(UIA)などの国際組織へ加盟し、情報収集やネットワークを作る重要性を指摘した。
コンベンションを専門的にかつ総合的に組織、企画、運営する専門業者のMCIグループDMC部門統括バイスプレジデントのパトリックM・ディレイニー氏は、自身の経験からデスティネーション・マネジメントの成功例を紹介。
IHG・ANAホテルズグループ ジャパンカンファレンス&イベント統括部長エリック・ディグネジオ氏はMICEでのブランディングの重要性について話した。
川島アソシエイツ代表の川島久男氏が国際会議をめぐる課題について、日本政府観光局上海事務所長・鈴木克明氏は中国訪日インセンティブ旅行市場動向とプロモーションについて話した。
閉会のあいさつをした溝畑宏観光庁長官は「今年はジャパンMICEイヤーであり、日本の持っている観光資源、文化を生かしながら、さまざまなイベント、学会、展示会などを官民挙げて強力に誘致していこうという重要な年。シンポジウムが成大に開かれたことは意義深い」と述べた。
あいさつする溝畑長官