花の観光地づくり大賞に宮城県の「ユリの会」など3団体


開園期間中2万人が訪れる一迫ユリ園

開園期間中2万人が訪れる一迫ユリ園

 日本観光協会(中村徹会長)はこのほど、今年度の「花の観光地づくり大賞」の受賞団体を決めた。大賞には宮城県栗原市の町おこしユリの会、愛知県豊田市の足助観光協会、島根県松江市の歴史ある牡丹の島大根島の3団体を決めた。

 今年度、新たに「花を育むまちの底力賞」を新設した。表彰式は9月に北海道遠軽町で開く第5回「花のくに日本運動推進大会inオホーツク」で行う。

 ユリの会は88年に旧栗原郡一迫町の若手有志15人が特色ある町づくりを始めようと立ち上げた。91年には、丘陵地の起伏を生かした3万平方メートルの土地にユリ約200品種15万株が咲き誇る「一迫ユリ園」を完成させた。今では東京都内からの宿泊ツアーや仙台、福島などからの日帰りツアーが組まれており、6月中旬から7月下旬までの開園期間は毎年2万人を超える観光客で賑わうという。

 雇用の創出など地元の観光産業の一翼を担うまでになっていることが評価された。

 足助観光協会については、住民と協力しながら育成・保護が難しいとされるカタクリを長年にかけて地道に増やし、春の観光の目玉にまでした点、大根島は農業としての牡丹の栽培をメーンにしながらも、周辺観光地との連携による滞在観光の推進や台湾、パリへの牡丹の普及、観光客誘致に努めている点が評価された。

 その他受賞団体は次の通り。

*フラワーツーリズム賞
 北竜町・ひまわりの里(北海道)、萩市・笠山椿群生林(山口県萩市)、鳴門市花街道・地域づくりネットワーク(徳島県鳴門市)

*奨励賞・花の触れ合い賞
 鷲宮町(埼玉県)

*同・花の彩り賞
  網走市・フラワーガーデンはな・てんと(北海道)、大崎市三本木総合支所(宮崎県)

*同・花の賑わい賞
  財団法人須賀川牡丹園保勝会(福島県須賀川市)、新潟市・水の駅「ビュー福島潟」(新潟県新潟市)

*同・花を育むまちの底力賞
  井上・山百合の会(茨城県行方市)、あじさいの小路保存会(埼玉県本庄市)、高取町花いっぱい推進研究会(奈良県)、NPO法人神山さくら会(徳島県神山町)

*努力賞・花の心賞
  清瀬市(東京都)、練馬区・平成つつじ公園(同)、花のジュータン実行委員会(福井県大野市)、粕屋町(福岡県)

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