熊本県八代市と鹿児島県薩摩川内市を結ぶ第3セクターの肥薩おれんじ鉄道は、2013年3月24日に新しい観光列車「おれんじ食堂」の運行を開始する。運行区間は新八代・八代(熊本県)〜川内(鹿児島県)間。新八代と八代間はJR九州の路線となる。車窓からの景観、車内で提供する料理が魅力だ。
列車デザインは、九州新幹線やJR九州の観光列車を手掛けた水戸岡鋭治氏。ロビーやカフェレストランをイメージしたデザインで、車内に設けられたキッチンから沿線の特産物を使用した料理や飲み物を提供する。不知火海(熊本)や東シナ海(鹿児島)などの海沿いの区間では減速走行を行い、海岸の景色を楽しめる。
2両編成で1号車はダイニングカー。昼食や夕食のメーンディッシュは沿線の提携レストランよりデリバリーされる。2号車はリビングカーで、テーブル席や半個室20席を設けた。
金・土・日曜、祝日に運行し、春休み、ゴールデンウイーク、夏休み、冬休みは毎日運行予定。貸切運行も年間38日程度を予定している。運行本数は1日3便。運行時間は1行程が新八代〜川内で約3時間程度。
1号車(ダイニング・カー)は原則、旅行商品として「運賃、座席指定料金、飲食付」の飲食パッケージプランのみの対応で、全区間(新八代・八代〜川内)を乗車できる。パッケージ料金は大人1万2800円(小人8200円)。
2号車(リビングカー)は、乗車希望区間の所定の区間運賃に加えて座席指定料金で乗車できる。座席指定料金は大人1400円(小人700円)。また、チャーター料金は29万円から。飲食については打ち合せが必要。
3月から運行する観光列車「おれんじ食堂」の外観イメージ