第1回 ツーリズムEXPOジャパン 観光大臣会合
開催: 2017年9月21日 会場: 東京ビッグサイト国際会議場
公益社団法人日本観光振興協会、一般社団法人日本旅行業協会(JATA)、日本政府観光局(JNTO)は、今年で4回目となる世界最大級の旅の祭典「ツーリズムEXPOジャパン2017」を、9月21日(木)から9月24日(日)まで開催し、開催初日の9月21日に、日本で初めてとなる本格的な観光大臣会合をUNWTO(国連世界観光機関)の協力のもと、民間主導で開催しました。
会議の冒頭、会場の1000名を超える出席者全員がメキシコ大震災で死亡された方のご冥福を祈り、黙祷をささげ、基調講演へと進みました。 基調講演では、メキシコ観光大臣(大臣は大地震の為、急遽帰国、講演原稿を代読)とマレーシア観光・文化大臣からそれぞれの国における「持続可能な観光開発」に向けた取組みについて講演しました。
観光大臣会合には、世界の14カ国の観光大臣・長官・総裁と、国際観光の4団体のトップの合計18名が登壇。 日本からは、国土交通省観光庁長官 田村明比古氏、日本経済団体連合会観光委員会委員長・東日本旅客鉄道代表取締役社長 冨田哲郎氏が登壇しました。
観光大臣会合では、フランスのような観光先進国から発展途上のアフリカ諸国まで、それぞれのレベルで、「持続可能な観光開発」をテーマに、政策、商慣習、旅行者・消費者行動に変化をもたらす取組や考え方が示されました。
登壇者の個々の発言については、下記のビデオレポート (You Tube) をご参照ください。
http://goo.gl/93FcxL
この会合での議論が、「持続可能な観光開発」実現に向けた多くの課題解決の道に繋がり、より良い世界の構築に貢献することを願うものであります。
登壇者並びに、ツーリズムEXPOジャパンへの国内外の参加者から、観光大臣会合の継続開催を求める声が多くありました。 主催者であるツーリズムEXPOジャパンは、第2回観光大臣会合を2018年9月20日(ツーリズムEXPOジャパン2018初日)開催に向け取組む予定です。
観光大臣会合の背景とテーマ:
・ 2016年の国際旅行者数は、12.3億人前年比3.9%増を記録。これで7年連続の増加となる。
UNWTOは、今後も国際旅行者数の増加が続くものと予測。
・ 現在、世界のツーリズム・セクターは、輸出の7%、雇用は10人の1人が観光関連
から、そしてGDPの10%を占めている。 UNWTOは、今後も、ツーリズム・セク
ターが経済的に更に大きく成長するものと予測。
・ また、ツーリズム・セクターの発展は、社会、環境、文化価値、遺産、平和、そして
安全等の分野において貢献している。
・ 持続可能なツーリズムの開発は、地域社会と国において必須の産業セクターであり、
我々は、ツーリズムの発展の障害となる可能性のあるものに、速やかに対応する必要
がある。
・ 国連は2017年を「持続可能な観光国際年」に制定。 (注:Tourismを観光と訳す)
・ 2017年観光国際年に、第1回ツーリズムEXPOジャパン・観光大臣会合を、UNWTO
の協力のもと、日本の民間団体が開催することを世界が注目している。
・ 基調講演・観光大臣会合では、観光国際年のテーマである「持続可能な観光開発」を、
共通のテーマとして取り上げ、観光国際年制定の理解を深める。
・ 国連は、観光国際年のテーマ実現にむけ、下記の5分野に重点を置いて個々の取組を
提唱。
1. Inclusive and sustainable economic growth;
(包括的・持続可能な経済発展)
2. Social inclusiveness, employment and poverty reduction;
(社会的な関わり、雇用拡大や貧困の撲滅)
3. Resource efficiency; environmental protection and climate change;
(資源や気候変動に配慮した資源保全・保護を踏まえたツーリズム)
4. Cultural values, diversity and heritage;
(文化的な価値、多様性、遺産)
5. Mutual understanding, peace and security.
(相互理解、平和、安全)
・ 各国は、国連が制定した17の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:
SDGs)のどの項目に具体的に取組むか。