日本浄水機械工業会は「温浴装置の基準書」を発行した。安全で、衛生的な水を提供するため「現代に沿った基準作り」を合言葉に出版。基準は「飲料水と同等のもの」を元に作った。同書では装置の操作方法や管理の仕方などを解説。会員各社や関係機関がノウハウと新技術を提供し、ろ過施設の計画から維持管理までの実務についても図や写真などを踏まえて具体的に紹介している。
3部構成で、第1部が浄水工がめざすきれいな水、第2部がきれいな水にするために、第3部は法令・通知等。ただ、浄化装置にはいくつかの方式や、メーカーそれぞれの特色もあり、「完全に統一するのは困難なので幅を持たせてまとめた項目もある」という。
同書は、温浴施設でレジオネラ属菌に関わる事故が相次いで発生していることなどを受けて刊行。「装置メーカーとしての責務を将来にわたって果たしていく立場から基準を示した。利用者の参考にしてほしい」(同工業会)。
日本浄水機械工業会は、温浴浄化装置などを製造販売する、国唯一のろ過装置メーカー団体。会員会社は、全国の温浴施設で前項を満たす浄化装置を提供しているほか、永年にわたり保守点検業務を実施している。
「水泳プール浄化装置の基準書」に続いての刊行で、「今後は温泉や井戸水に踏み込んだものにしていきたい」と意気込みを見せる。
価格は1冊1800円で送料は別。
問い合わせは日本浄水機械工業会事務局(TEL03・3704・3567)まで。