東日本大震災で被災した岩手県大槌町浪板海岸の旧浪板観光ホテルがこのほど再建工事を終え、8月31日、「三陸花ホテルはまぎく」と名称を変えて約2年半ぶりにオープンした。
30日の落成式には岩手県の達増拓也知事や中小企業庁の北川慎介長官、大槌町の碇川豊町長ら近隣市町村長はじめ、行政、観光、工事関係者ら約210人が出席した。
海の見えるテラスでオープニングとテープカットが行われ、代表者がホテルの明るい未来を願い「鎮魂と希望の鐘」を響かせた。
千代川茂社長は「はまぎくの花言葉は『逆境に立ち向かう』。館内にも多くの花を飾り、人の気持ちを和らげるホテルにしたい」と抱負。その上で「風化する一方の震災だが、今後起こりうる南海トラフ地震などに備えて、被災の経験を語り部として多くの人に伝えていきたい」と述べた。
同館は61室、260人収容。東日本大震災では津波で3階まで浸水する被害を受けた。
セレモニーで鐘を鳴らす親戚代表