沖縄県は1月5、6日、同県の文化観光戦略推進事業の一環として行う沖縄の新エンタテイメントショー「琉球幻想絵巻シップ・オブ・ザ・リュウキュウ」のプレ公演に合わせて、旅行会社や報道関係者を対象にした視察ツアーを実施した。
沖縄県の文化観光戦略推進事業は、組踊(くみおどり)など沖縄県の伝統芸能を活用して、観光客誘致につなげる事業。
組踊は、台詞、音楽、所作、舞踊によって構成される歌舞劇。沖縄の古来の芸能や故事を基礎に、日本の能や狂言、歌舞伎、中国の中国戯曲にヒントを得て創作したもの。1972年に沖縄が日本へ復帰すると同時に国の重要無形文化財に指定され、2010年には国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産保護条約に基づく「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載された。
琉球幻想絵巻シップ・オブ・ザ・リュウキュウは1〜3月に、沖縄の若手演出家6人が組踊や琉球舞踊、エイサーなど沖縄の伝統芸能を現代的なアレンジを行い創作した舞台作品6作品を国立劇場おきなわ(沖縄県浦添市)で上演する。
また同事業では、読谷村の体験型テーマパーク「むら咲むら」の「ククル奏劇場」での創作組踊の夜間公演にも助成を行う。
視察ツアーでは、旅行商品化に向けて、参加者が舞台鑑賞後にアンケートに答えたほか、地元の関係者と意見を交換。意見交換会で沖縄県文化観光スポーツ部の平田大一部長は、「観光客を強力に引き付けるマグネットコンテンツとして、沖縄の伝統芸能や今回の新エンタテイメントショーに注力している」と参加者にアピールした。