岩手、宮城、福島の東北3県の旅館女将4人が6月24日、太田昭宏国土交通相を表敬訪問し、東日本大震災後の東北観光の現況などについて話した。久保成人観光庁長官も同席した。
大臣室を訪れたのは、南三陸ホテル観洋(宮城県・南三陸温泉)の阿部憲子氏、ホテル対滝閣(岩手県・湯本温泉)の大澤幸子氏、雨情の宿新つた(福島県・いわき湯本温泉)の若松佐代子氏、割烹旅館天地閣(同・いわき市)の大平淑子氏。
観光庁が6月10日、久保長官と被災3県の旅館女将7人との意見交換会を南三陸ホテル観洋で開いたことへの御礼も兼ねて訪問した。
大澤氏は「国道107号で3月末に土砂崩れがあり、現在でも通行止めになっており、周辺観光地に影響が出ている」と報告。太田国交相は「できるだけ急いで復旧する」と答えた。
阿部氏は、観光庁が6月12日に7ルートを認定した、外国人旅行者の地方への誘客を図る「広域観光周遊ルート」の一つに東北観光推進機構が整備を進める「日本の奥の院・東北探訪ルート」が選ばれたことについて感謝の意を述べた。
若松氏は、いわき市で屋内栽培された「ゴールドしいたけ」を手渡し、食の宝庫「ふくの島(福島)」をアピールした。
旅館の女将たちから報告を受けた太田国交相は「東北の観光を盛り上げていかなくてはならない」と述べ、引き続き観光復興に向けた施策を強化していく考えを示した。
太田国交相(中央)と懇談する女将