星のや軽井沢は17日、鹿出汁とジビエを味わう夕食メニュー 「ジビエおでん」を発表した。11月18日から提供を始める。
長野県・軽井沢の滞在型リゾート「星のや軽井沢」に、2019年11月18日~2020年3月31日の期間限定で「ジビエおでん」が登場します。鹿節(鹿の削り節)を使った鹿出汁とジビエ(野生鳥獣)を味わう冬限定の夕食メニューです。3年目を迎える今回は、ジビエの「肉」にフォーカスし、「肉」を味わうおでんに仕立てました。客室で提供しますので、時間を気にせず、ゆっくりと楽しむことができます。
寒い時期だからこそ楽しめる信州の食文化「ジビエ」
信州では、鹿や猪などのジビエを古くからの食文化の一つとして受け継いできました。例年、信州では11月15日に狩猟が解禁されるため、冬が新鮮なジビエが流通する旬の時期。星のや軽井沢では、信州の食文化に触れていただくことを目的に、冬限定の食事メニューとして「ジビエおでん」を提供しています。
3年目を迎えるジビエおでん。今回は、ジビエの「肉」をより楽しんでいただけるようにしました。肉は雉(キジ)や兎(ウサギ)、鶉(ウズラ)、猪、穴熊、鹿などを用意する予定です。例年、雉や兎はミンチ肉にし、野菜に詰めて提供してきましたが、今回は肉の旨味や食べ応えをより感じてもらえるよう、肉そのものを味わう仕立てにて提供します。
一口にジビエと言ってもバリエーションは実に豊かで、肉の味わいもそれぞれ異なります。ジビエの魅力に触れ、身近に感じていただきたいと考えています。
特徴1 ジビエの「肉」を味わうおでん
ジビエに豊かなバリエーションがあること、またそれぞれの味わいを知ってほしい。その思いから、今年はジビエの「肉」にフォーカスし、「肉」を味わうおでんに仕立てました。脂の甘みが強い猪や穴熊、赤身で柔らかく、肉そのものの風味が味わえる鹿、しっかりした肉の繊維と野性味が感じられる雉など、ジビエそれぞれの肉の特徴を楽しめます。
なお、肉により、火の通し方も変える予定です。骨付きの雉や鶉、仔猪のスペアリブは、2日間煮込んで味が染みたものを提供します。兎や鹿、穴熊は串打ちしたり、肉で玉子を巻いた「肉巻き玉子」にしたりして、軽く火を通す仕立てで用意します。
特徴2 鹿節が香る「鹿出汁」
ジビエおでんは「鹿出汁」で味わいます。ベースの鳥がら出汁に鹿モモ肉のミンチと野菜、赤味噌などを練りこみ、仕込みます。出汁づくりの最後に登場するのが、鹿の削り節である「鹿節」。鹿出汁の仕上げに鹿節を加えることで香りを立たせ、鹿出汁全体の風味をまとめます。琥珀色をした鹿出汁は、濃厚なコンソメのような味わい。また、鹿出汁にそれぞれのジビエの脂や出汁が溶け出すことで濃厚な旨味が加わります。
特徴3 「ねぎだれ」をはじめとした、6種の薬味
信州南部に位置する飯田市には、おでんにねぎだれをかけて食べる食文化があります。料理長特製のねぎだれの他、山椒、七味、柚子胡椒、かんずり、和辛子など6種の薬味を用意します。さっぱりとした酸味のあるねぎだれなど、薬味を加えることで味に変化が生まれます。
特徴4 〆はジビエの出汁を楽しむ、太切りの煮込み蕎麦
信州の郷土食に、雉や山鳥など野鳥獣で出汁をとったツユで食べる「キジ蕎麦」があります。そこからアイディアを得て、ジビエの旨みたっぷりの出汁を最後まで味わえるよう、〆に蕎麦を用意しました。ジビエの強い味に負けない、太切りの蕎麦を出汁で煮込み、提供します。
今後の展開
近年、野生鳥獣による農林業被害が深刻化し、捕獲が行われていますが(*1)、信州には元来、野生鳥獣を食べて長い冬を乗り越えてきた歴史があります。信州・諏訪地方の諏訪大社では、狩猟の免罪符「鹿食免(かじきめん)」が発行されてきました。殺生は罪悪として狩猟が忌避された時代でも、鹿食免を授かったものは生きるための狩猟をし、「鹿食箸(かじきばし)」で鹿肉を食べることを許されたといいます(*2)。星のや軽井沢では、今後も信州の自然や文化に着目し、ジビエや根菜などを使った献立を提供していく予定です。
*1 参考:長野県庁ホームページ
(平成28年度野生鳥獣による農林業被害の状況について/平成29年度野生鳥獣被害
対策の主な取組について)
*2 参考:信州ジビエ研究会ホームページ
「ジビエおでん」献立内容
・先付け
・お造り
・おでん(薬味:ねぎだれ、山椒、七味、柚子胡椒、かんずり、和辛子)
・蕎麦
・日本酒1合 もしくは グラスワイン1杯(その他飲料への変更も可)
「ジビエおでん」概要
■期間:2019年11月18日~2020年3月31日(除外日あり)
■料金:15,000円/1名(税・サービス料別)*宿泊代別
■場所:客室
■時間:17:40~20:40の間
■提供数:1日1組(予約は2名~4名にて承ります)
■予約:公式サイト(https://hoshinoya.com/karuizawa/)又は
電話0570-073-066(星のや総合予約)にて7日前24:00までに予約
■対象:星のや軽井沢宿泊者限定
■予約開始日:2019年8月1日
■備考:仕入れ状況により肉の種類、料理内容や食材の産地が一部変更になる
場合があります。
星のや軽井沢
現代を休む日、谷の集落に滞在する。離れの客室は水辺を囲み、部屋のテラスからは季節のうつろいが感じられます。「軽井沢野鳥の森」に面した豊かな自然環境にて、休息の時間を満喫できる滞在型リゾートです。
所在地 :〒389-0194 長野県軽井沢町星野
電話 : 0570-073-066(星のや総合予約)
客室数 : 77室・チェックイン:15:00/チェックアウト:12:00
料金 : 1泊98,000円~(1室あたり、税・サービス料別、食事別)
*予約は基本2泊より
アクセス: JR軽井沢駅より車で約15分(送迎バスあり)、
碓氷軽井沢ICより車で約25分
URL : https://hoshinoya.com/