日本観光旅館連盟(3891会員)の通常総会が10日、東京都千代田区のグランドプリンスホテル赤坂で開かれた。佐久間進会長は、観光庁の10月発足など観光振興の気運の高まりを好機と捉え、「知恵と工夫を出し合い、結束して経営課題に取り組もう」と訴えたほか、国際観光旅館連盟との合併問題について「意見交換の場などを通じて方向性を見いだしたい。もう少し時間をいただきたい」と会員に説明した。
佐久間会長は、設備投資資金に関する金融問題、原油・食材価格の高騰など厳しい経営環境に触れながらも、「観光への追い風を宿泊業が立ち上がるチャンスにしたい。経営基盤の強化を第一に考え、収益力、生産性のアップに努めなければならない」とあいさつした。
国観連との合併問題に絡む質疑応答では、会員から「会員数の減少が続いており、対策が急務だ。地方では旅館団体の事務機能を統合している所もある」と業界団体の再編を促す意見が出た。
総会では、事業計画を承認。今年度事業の柱は、(1)旅館ホテル再生支援方策の実施(2)ホームページ「日観連やど日本」のリニューアル(3)商談会への参加による日観連のアピール──。このほかギャランティ・リザベーションの導入も推進する。
懇親会には、国土交通省から谷公一国土交通大臣政務官、本保芳明総合観光政策審議官、国会議員では自民党観光産業振興議員連盟の細田博之会長らが出席した。
欠員補充の新役員は次の通り(敬称略)。
副会長=諸川雅一(静岡支部長・浜松ホテル)▽常務理事=山下久幸(北海道支部副支部長・アクアガーデンホテル函館)、竹内康彦(名古屋支部長代行・ホテル竹島)▽理事=西海正博(北海道支部副支部長・大雪山白金観光ホテル)、小野善三(関西支部副支部長・綿善旅館)
佐久間会長