日本旅行は12月19日、2013年度から2016年度までの新しい中期経営計画「ACTIVE2016」を発表した。「確固たる収益基盤の確立」などを狙いに、ビジネスモデルの転換など三つのメーンテーマに取り組み、計画最終年度の2016年に単体で販売高4020億円(2013年度計画値3830億円)、経常利益10億円(同8億円)を目指す。
計画の正式名称は「中期経営計画『ACTIVE2016』—ビジネスモデル転換により新たなステージへ—」。少子・高齢化や個人の価値観の多様化、インターネット社会の進展、インバウンド需要の拡大など、時代が大きな変革期にあると認識。変化に対応し、収益基盤の確立ほか、「一定水準の利益確保」「社員のモチベーション向上」を図る。
三つのメーンテーマ(基本取り組み)として(1)ビジネスモデルの転換(2)人材の活性化(3)事業基盤の強化を掲げた。
ビジネスモデルでは、近年、中核分野と位置付け強化してきた教育旅行、MICE、BTM、インバウンド、インターネット販売へのさらなるシフトを図る。また地域行政、大学、BTM取り扱い企業、女性、熟年・シニアマーケットなどを重点顧客層として、社内各分野が一体で取り組みを強化する。
人材面では、女性を中心とした新卒社員の積極的採用など人材の確保・育成や、社内コミュニケーションの充実を図る。
事業基盤の強化では、CSやコンプライアンス、リスク管理、コストの構造改革を推進する。
2016年度の数値目標はほかに、営業収益450億円(2013年度計画値420億円)、営業利益5億円(同3億円)。部門別の販売高目標は、国内旅行が2013年度計画値と同じ2360億円。このうち企画商品の赤い風船は820億円(同770億円)。
中核分野では、インターネット販売が340億円(同210億円)、BTMが500億円(同330億円)、インバウンドが250億円(同140億円)。
インターネット販売の強化に向けたシステム投資などに、各年度で10億円程度を見込む。
計画では企業ビジョンとして「感動と満足を創出する、活力ある企業グループ」、目指す姿として「お客さま、地域、社員を元気にし、株主に貢献する」とした「4つのWIN」を設定した。