日本旅行協定旅館ホテル連盟(日旅連、2696会員)は2月22日、東京のホテルメトロポリタンで通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で新会長に根津文博常任副会長(62、北海道川湯温泉・御園ホテル)を選出した。奥村盛弘・前会長は梶木雅夫・前常任副会長とともに常任顧問に就任した。根津新会長は、日本旅行の国内新システムを活用した地域情報の発信、訪日観光客の来訪促進など、日本旅行との共同事業を今後も積極的に推進する姿勢を強調。日本旅行の宿泊券販売目標(838億円)達成へ全面支援を約束した。
あいさつで奥村前会長は、昨年行った観光資源開発の事例を発表する「観光シンポジウム」(11月1日、東京)、中国・上海での外客誘致事業「オールジャパンツーリズム」(12月10、11日)など、日本旅行との共同事業を無事終えたことについて、関係者に謝意を述べた。
日本旅行の金井耿社長は、昨年の会社の販売実績と今年の営業方針を説明した。それによると、昨年は販売、収益とも前年を上回ったが、計画以上伸びていないとして、今年は国内新システムのさらなる活用など営業を強化し、今年が最終年となる5カ年の中期計画「日本旅行イノベーション」で掲げる販売5千億円、収益600億円の目標を何としても達成したいとした。
金井社長はまた、今年の会社のスローガンを「日本旅行ならではに徹底的にこだわる」として、「日本旅行ならではと受け止められる商品をひとつでも多く出したい。そのためにも日旅連のご支援が必要だ」と、新システムを活用した地域情報の提供について、日旅連のさらなる協力を求めた。
日旅連の第7代会長に就任した根津新会長は、奥村前会長ら歴代の会長、役員らに謝意を述べるとともに、連盟の今年の重点施策として、会社の国内新システムを活用した旬の地域情報の発信や、観光シンポジウム、オールジャパンツーリズムなど会社との共同事業の推進を挙げ、「会社の宿泊券販売目標838億円達成の一助となりたい。会社とはイコールパートナーとして、(互いの)発展に力を合わせて取り組みたい」とした。
今年の事業計画は会社との共同事業が柱。国内客誘致に向けた宿泊券増売諸施策への協力と観光シンポジウムの開催、海外客誘致に向けたオールジャパンツーリズムの開催と外客受け入れのインフラ整備を引き続き進める。
連盟事業はこのほか、会社との親睦ゴルフ大会「REN―CUP」を九州支部連合会の主催で秋に鹿児島県指宿市で開催。来年の通常総会は2月下旬から3月上旬までに東京都内で開催する。
議事終了後、日旅連営業推進委員会3氏(システム事業推進委員会・松岡利幸委員長、観光素材研究委員会・小林典行委員長、品質向上委員会・奥村保樹委員長)がそれぞれの活動内容を報告。記念講演では、私立狭山ヶ丘高校の小川義男校長が「カリスマ校長が語る教育現場最前線」と題して講演した。
【新役員陣容】(敬称略、カッコ内は所属)
名誉会長=金井耿(日本旅行社長)▽会長=根津文博(御園ホテル、昇任)▽常任副会長=鈴木勝雄(日本旅行専務)、千葉俊隆(ホテル水葉亭)▽副会長=竹内康彦(蒲郡温泉ホテル竹島)、八木眞一郎(あわらの宿八木)、大谷峰一(大谷山荘)、小林喜平太(稲佐山観光ホテル)、菅野豊(ホテル華の湯)、浅野謙一(夕映えの宿汐美荘)、三矢昌洋(喜代美山荘花樹海)、斉藤茂行(明神館、昇任)、桑島繁行(知床グランドホテル北こぶし、昇任)、金子基文(琵琶湖グランドホテル、昇任)、照屋修興(ホテルムーンビーチ、昇任)▽監事=若麻績侑孝(渕之坊)、小松原正信(堂ヶ島温泉ホテル)、舟戸武史(奈良白鹿荘、昇任)▽専務理事=橋本剛(本部)
根津新会長