旅館・ホテル専門総合情報システム会社のタップは5日、横浜市のホテルニューグランドで開いた「2018年度タップユーザー会」で、懸賞論文「第11回タップアワード」の受賞論文表彰式を行った。
アワードは、ホテル・旅館全般に関わる優れたアイデア、事例、提言などの論文を顕彰することで業界の発展に寄与することが目的。同社が年に1度開催。今回、一般の部には37点、学生の部には18点の応募があり、各1点ずつが選ばれ、賞金(優秀賞50万円・学生賞20万円)と記念盾が選考委員から贈られた。
優秀賞は、ANAインターコンチネンタルホテル東京・デジタルマーケティングマネージャーの渡辺泰輔氏の「宿泊施設におけるデジタル化の重要性とデジタル化を推進するための組織作りについて」が受賞した。ネバダ州立大学への留学経験や国内の旅行業や宿泊業でさまざまなデジタル関連の業務に携わってきた経験から、デジタルマーケティングの重要性と、宿泊業でデジタルマーケティング戦略を実現するための組織体制について提言した。
学生賞には、中央大学経済学部経済情報システム学科4年の中山裕太氏の「SDGs時代に求められる価値創造型CSRホテル経営」が選ばれた。国連総会で採択されたSDGs(Susutainable Development Goals)の達成のため、また企業の社会的責任の実現の場として、ホテル・旅館が障害者雇用に取り組むことを提案。人手不足対策にもなると論じた。
選考委員長は流通経済大学教授の藤野公孝氏、選考委員は大妻女子大学教授の玉井和博氏、二期リゾート社長の北山ひとみ氏、サイグナス社長の丸山英実氏、柴田書店取締役の阿部貞三氏の4人が務めた。
優秀賞の渡辺氏(前列中央左)、学生賞の中山氏(同右)と選考委員ら