社寺や古い街並みを巡るというイメージが強い京都観光に、「海」の魅力があることを周知しようと、京都府や府北部の5市2町が4月に設立した「海の京都観光推進協議会」が誘客策を展開している。西日本高速道路(NEXCO西日本)関西支社、京都府道路公社と共同で夏休み直前の7月21日まで、周遊型料金割引「『海の京都・京都丹波』乗り放題フリーパス」事業を実施。さらにさまざまな施設や店舗で優待を受けられる「海の京都パスポート」の配布にも力を入れている。
フリーパス事業は、京都縦貫道沓掛インターチェンジ(IC)と大山崎ジャンクション(JCТ)・IC間9.8キロが4月21日に開通したことを記念し、同日から実施している。
事前に登録した利用期間中にETC付きの普通車、軽自動車、二輪車で走行した場合、発着エリアから周遊エリアまでの往復と周遊エリア内の通行料金が定額になる割引プラン。周遊エリア内の走行は乗り放題で利用できる。
周遊プランとして「海の京都エリア周遊プラン」(舞鶴若狭道福知山IC—舞鶴東IC、京都縦貫道丹波IC—篠IC、与謝天橋立IC—京丹波わちIC)、「京都丹波エリア周遊プラン」(京都縦貫道丹波IC—篠IC)の2種類を設定した。
料金は、海の京都エリア周遊プラン(連続する最大3日間有効)が普通車3900円、軽自動車と二輪車3100円。京都丹波エリア周遊プラン(同2日間)がそれぞれ2400円、1900円となっている。
発着エリアは名神高速(栗東IC—茨木IC)、新名神高速(草津田上IC)、京滋バイパス全線、京都縦貫道(沓掛IC—大山崎JCT・IC)、第二京阪道路(京都府域)。
申し込みはNEXCO西日本の宿泊予約サイト「みち旅」から行う。利用促進策として、アンケートに答えたドライバーらに抽選でグッズなどを贈るほか、名神高速桂川パーキングエリアでコーヒー1杯をサービスする。
パスポートは、4月の京都縦貫道一部区間開通と北近畿タンゴ鉄道の新観光型車両導入に合わせて5万部を配布する。
府北部地域の観光施設や飲食店などで特典を受けられるクーポンを掲載している。有効期限は2014年3月31日まで。同鉄道新観光型車両内や近畿圏の主なサービスエリア、市町村、観光案内所などで配布している。
配布中の「海の京都パスポート」。表紙の写真は京丹後市の久美浜