観光庁が形成を支援している広域観光周遊ルートの7地域がこのほど、それぞれにモデルコースを策定した。昨年6月に国土交通相の認定を受けた地域で、観光庁や地方運輸局、日本政府観光局(JNTO)の協力を受けて設定。ゴールデンルートにとどまらない各地方への外国人旅行者の誘客拡大に向け、情報発信を強化し、団体、個人の旅行需要の喚起につなげる。
広域観光周遊ルート「アジアの宝 悠久の自然美への道 ひがし北・海・道」(実施主体・「プライムロードひがし北・海・道」推進協議会)は2コースを策定。このうち冬季のコースは、周遊期間は6〜7日で、台湾、香港、タイが主なターゲット。然別湖コタン(鹿追町)、SL冬の湿原号(釧路市など)、流氷ウオーク(網走市、斜里町)などを提案している。
「日本の奥の院・東北探訪ルート」(同・東北観光推進機構)は3コース。このうち「四季が織りなす東北の宝コース」は周遊期間が8日間で、北米、欧州などが主なターゲット。蔵王温泉(山形市)、松島(宮城県松島町)、平泉(岩手県平泉町)、角館(秋田県仙北市)、白神山地(青森県など)などをPR。
「昇龍道」(同・中部〈東海・北陸・信州〉広域観光推進協議会)は4コース。このうち「Dragon」コースは、周遊期間が7日間で対象市場は中国、台湾、香港。大須商店街(名古屋市)、下呂温泉(岐阜県下呂市)、和倉温泉(石川県七尾市)、飛騨酒蔵(岐阜県高山市)、金箔工芸(金沢市)などの観光資源で誘客する。
「スピリチュアルな島〜四国遍路〜」(同・四国ツーリズム創造機構)は3コース。このうち「スピリチュアル」コースは周遊期間が9日間で、欧州、米国、豪州が主な市場。遍路文化の体験のほか、さぬきうどん作り体験(香川県)、足摺岬(高知県)、道後温泉本館(松山市)などを紹介。四国内の全鉄道が利用できる「ALL SHIKOKU RAIL PASS」、タクシー、レンタカーで周遊できる。
他の広域観光周遊ルートでは、「美の伝説」(同・関西広域連合、関西経済連合会、関西地域振興財団)が2コース、「せとうち・海の道」(同・せとうち観光推進機構)が3コース、「温泉アイランド九州広域観光周遊ルート」(同・九州観光推進機構)が3コースを策定した。