富山県、富山県観光連盟、県内14市町(富山市、高岡市、魚津市、氷見市、滑川市、黒部市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市、上市町、立山町、入善町、朝日町)が主催する「『大人の遊び、33の富山旅。』ハンドブックと巡る2016春特別プログラム」(33の富山旅)がスタートした。
33の富山旅はその土地の歴史や文化、食など、その土地独特のストーリーを感じながら旅をしてほしいと用意された33のプログラムとそれを解説したハンドブックのこと。2013年から年2回実施し、毎回新しいプログラムを開発、提案してきた。今回のプログラムは自然、食、建築、アートなど大きく六つテーマで構成されている。
ハンドブックには同プログラムだからこそ実現した特別企画やクーポン情報、近くで買える、食べられるもののマメ知識などを掲載。ハンドブックを片手に巡れば、今までの着地型観光にはない、新たな富山の魅力を体験することができる。
昨年に続き、東京の台東区、墨田区とコラボレーションしたプログラムも実施。墨田川、上野公園、池波正太郎記念文庫で富山を感じられる特別プログラムを開催する。
ハンドブックは7万部発行。都営地下鉄や浅草文化センター、東京スカイツリータウン「すみだまち処」など首都圏、関西、東海、北陸で無料配布中。
今後は同プログラムのBtoBの展開も推進していく。
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〜春を告げる海の幸〜氷見イワシが主役 食べあるきの旅(氷見市)
「天然のいけす」とも称される日本有数の漁場、富山湾。その中でも県内3分の1以上の水揚げを誇る漁業の町氷見市では、今、イワシが注目されている。冬の寒ブリのイメージが強い氷見だが、春の方が魚種は多く、特にイワシは氷見ブランドの一つとして地元で愛されている。最近ではブリしゃぶならぬ、いわしのしゃぶしゃぶが新名物として人気で、市はイワシ文化を観光素材に育てようと気合いを入れる。
同プログラムでは朝、水揚げされたばかりのイワシを存分に堪能してもらおうと、イワシがメーんの海鮮ランチと「氷見鰯」(マイワシの干物)などの土産をセットにした「氷見食べあるきクーポン」を2千円で提供する。
クーポンを使って海鮮ランチが食べられるのは氷見の人気飲食店3店舗。刺身はもちろんのこと、各店が嗜好を凝らしたイワシ料理を提供してくれる。その中の「割烹秀月」では、予約をすれば追加でいわしのしゃぶしゃぶも楽しむことができる。
〜五感で楽しむ山里の春〜大岩colorier(コロリエ)&ランチ(上市町)
立山連峰の裾野に位置する大岩山日石寺には磨崖仏の最大傑作と言われる半肉彫りで掘り出された像高3メートルの不動明王像が鎮座する。また日石寺には木造の三重の塔、寒修行が行われる六本滝など見所も多く、広い敷地の中を自然を楽しみながらトレッキングすることができる。
気ままな散策もおすすめだが、同プログラムでは日石寺を知り尽くした地元ガイドチーム「ゆるりんぐ」によるガイドとコロリエ体験、山菜づくしのランチを組み合わせた特別企画を提案。
コロリエとはフランス語で「彩色する」という意味。ガイドと日石寺を散策したあとは築90年、木造3階建ての趣ある旅館「だんごや」で日石寺の見所ポイントが描かれた下絵にぬり絵体験を行う。不思議と無心になるぬり絵体験に心が和らいでいく。
だんごやで提供されるランチは名物「大岩そうめん」と女将が心をこめて作った山菜料理のフルコース。体に優しい料理と女将の人柄のとりこになる人も多い。料金はガイド、コロリエ、ランチ、和スイーツ付きで5500円。
〜ポートラム(富山ライトレール)×富岩水上ライン×廻船問屋の街 岩瀬〜廻船問屋の街と至極の富山旅(富山市)
江戸時代日本海で活躍した北前船が寄港する交易地として繁栄した港町、岩瀬。1航海で1億円もの大金を稼いだことから、岩瀬では北前船のことを「倍倍」に儲かるバイ船と呼んでいた。今でも岩瀬には廻船問屋が残っており、レトロで情緒深い街並みが観光客に人気だ。
同プログラムは路面電車と水上バスを使い、スタンプラリーをしながら岩瀬の街歩きを楽しんでもらう旅を企画した。
富山駅からポートラム(路面電車)で岩瀬へ。まずは北前船廻船問屋として活躍した森家を見学。栄華を極めた岩瀬の歴史や国指定重要文化財である森家の建築について館長が名調子で語ってくれる。
その後、プログラムオリジナルスタンプラリーを使って、岩瀬名物の三角どら焼きや白エビコロッケ、甘酒を食べ歩きながら岩瀬の街を散策する。
帰りは岩瀬と富岩運河環水公園を結ぶ水上ラインに乗って、70分の船旅を楽しんでもらう。パナマ運河方式を取り入れた「中島閘門」など見所も満載だ。
森家入館料100円、ライトレール片道乗車券付き富岩水上ライン1500円。
日石寺の見所を解説する地元ガイドチーム「ゆるりんぐ」