船上から楽しむ室蘭の夜景
ライトアップも行われる白鳥大橋の夜景
北海道を代表する工業都市、室蘭市の港に広がる工場夜景を楽しむ観光が人気を集めている。
三方が丘陵で囲まれ、細長い湾となっている室蘭港。製鉄所や製油所など多くの工場が港に面して立地し、夕方になると保安灯が一斉に灯され、海にも美しく映える。湾をまたぐ全長１３８０メートルの白鳥大橋や背後にある測量山の電波塔ではライトアップが行われる。
観光シーズンを迎え、この幻想的な工場夜景を楽しみに訪れる観光客が増えている。特に６月に入ってからは、工場夜景のスポットを回る夜景見学バスや港内を巡る夜景ナイトクルージングの利用が好調だ。
工場夜景を組み込んだ札幌からの日帰り観光バスや各地からのドライブ客の入り込み、道内各地を巡る観光ツアーの立ち寄りも目立って増えている。
地元の取り組みも活発化している。室蘭市では、商工会議所、観光協会と室蘭観光推進連絡会議を設け、専用ホームページの開設やガイドブックの作成をはじめ、全国工場夜景会議との連携、土産品の開発、見学バスの運行など、工場夜景を中心とした観光の活性化に力を入れる。９月には、道内外からの観光客に観光名所を撮影してもらう「撮りフェス」を昨年に続き開催する。
北海道の胆振総合振興局でも、８月に２泊３日の日程で室蘭、苫小牧両市の工場夜景を巡るフォトツアーを実施し、参加、作品応募を通じて地域の魅力をアピーすることにしている。
室蘭夜景見学バスは、４月から１０月末までの毎週土曜と、７～９月の３連休の日曜に運行。夜景クルージングは、４月から１１月末までの毎日運航している。
