奥道後 壱湯の守(愛媛県松山市)は、本館4階のバイキング会場をビュッフェレストラン「桜」=写真=へと改装し、11日に開業した。併せて蔵書をまとめて図書館を設け、洋酒を展示するミュージアムを整備するなど、同館ならではの滞在空間づくりに注力した。
関西を拠点に活動した建築家・根津耕一郎氏が設計した同館は、歴史的な建築のさらなる高付加価値化を図り、このほどビュッフェレストランとメインロビーに広がる全長150メートルのガラス張りパノラマビューなどを生かした館内改装を実施。新設した桜は、メインロビーなどと連動した赤を基調とするデザインと色調が大きな特徴。落ち着いた雰囲気の中でのシェフによるライブクッキングを従来よりも充実させた。「『Standerd 長く使えるスタンダードな知的空間』『Safty 安心安全な食事空間』『Service 個人、団体、記念日などシーンによってサービスが提供できる空間』の三つのSがテーマ」と同館。1人用席を増設するなど、個人利用のニーズにも対応可能な空間に仕上げた。
新設した「湯の山図書館」には、地元の文化的な価値の発信を目指し、郷土の偉人や著名人が残した蔵書を集約した。「ラウンジ洋酒ミュージアム」には世界の洋酒を展示し、館内のBarの再開に合わせて同エリア内の洋酒を有料で提供する予定だ。