奈良市の平城宮跡で復原工事が進む「第一次大極殿(だいごくでん)正殿」が9月21日から23日までの3日間、一般に特別公開された。平城遷都1300年祭が開かれる10年の完成を目指しており、一般公開は今回が最後。20日に行われた内覧会を含め、4日間で約2万9千人が訪れた。
大極殿は、今から約1300年前の710年に藤原京から遷都された平城京の北側に位置した「平城宮」の最も重要な建物。遷都後の715年に竣工したと考えられ、天皇の即位式や元日の朝賀(ちょうが)のような国家的儀式に使われていた。復元する建物の大きさは、東西長さ約44メートル、南北長さ約19.5メートル、高さ約27メートル。
初重、二重の屋根に葺き上げられた約10万枚の瓦や、二重の大棟に載せられた金色の鴟尾(しび)を間近で見る迫力に、多くの人が見入っていた。
10万枚の瓦が使われた屋根