大分県は1日、国東半島の魅力を紹介するイベント「『開山1300年、今こそ知りたい六郷満山』~大分・国東半島の秘められた魅力~」を東京・銀座のアンテナショップ「坐来大分」で開催した。旅行会社やマスコミが参加。国東半島の関係者が六郷満山をテーマにパネルディスカッションを行い、国東半島の自然や六郷満山の歴史、食、文化などをアピールした。
イベントでは冒頭、大分県東京事務所の平川暢教課長が「今年は六郷満山1300年祭や世界温泉地サミット、国民文化祭を開催する。首都圏からの来客が最近は減少しているが、コアな大分を知ってもらうことをきっかけに興味をもっていただきたい」とあいさつした。
国東半島は、神仏習合の地「み仏の里」として知られ、今年は神仏習合の原点である六郷満山が開かれてから1300年となる。
パネルディスカッションでは、パネリストとして天台宗蛾眉山文殊仙寺の秋吉文暢副住職、国東半島宇佐地域六郷満山開山1300年誘致キャンペーン実行委員会の吉田隆一事務局長、国東半島で竹細工などを作り販売するミカヰバンブーの麻生あかり社長が意見交換した。
六郷満山の魅力について、秋吉副住職は「半島には183カ所の神社仏閣の霊場などが集まっている。神仏習合の文化は生活の中に溶け込んでいる。旧正月に行う火祭り『修行鬼会』などを体験してほしい」と紹介した。
吉田専務理事は「鬼の面を展示して集客などを行っている。多くの神仏も残っている。食材は、日本一の生産量を誇るバジルや姫だこ、みかん、キウイなどがある」。麻生社長は「豊後高田の竹は質が良い。工芸品などを一度手に取ってほしい」と来訪を呼び掛けていた。
現在、国東半島への観光客の受け入れとして、別府北浜と大分空港を結び、宇佐神宮などの観光を付けた「ろくごうライナー」の運行やタクシー、レンタカー助成、民泊の受け入れなどに取り組んでいる。