文部科学省の調べによると、外国から修学旅行などで日本の高校を訪れた外国人高校生らは、2011年度で延べ1万5916人となり、前回調査(08年度)と比べ約53%減少した。11年3月に発生した東日本大震災の影響で旅行を取りやめた学校が多かったことが大幅減の要因とみられる。
同省の「11年度高等学校等における国際交流等の状況について」で分かった。この調査は隔年で行っているが、10年度調査については震災の影響で実施しなかった。国内すべての国公私立高を対象に、(1)外国への修学旅行(2)学校訪問を伴う外国からの教育旅行の受け入れ(3)姉妹校提携—などについて調べた。
調査結果によると、外国からの教育旅行(引率者と生徒で構成される団体などで学校を訪問したものを指し、研修旅行・留学などの個人的なものは除く)を受け入れたのは延べ867校で、その数は1万5916人だった。前回調査の1429校・3万3615人から大きく減った。
訪問者の国は33カ国にわたる。中国からがもっとも多く6933人(241校)、次いで韓国の3475人(138校)、米国の1314人(111校)、オーストラリアの1265人(112校)の順。前回調査では韓国がもっとも多く8910人(169校)で、以下、台湾、中国、米国と続く。
また、外国への修学旅行を実施した高校は延べ1203校・15万1419人で、前回の1357校・17万9933人を下回っている。行き先は29カ国で、参加生徒数から見ると、米国がもっとも多く220校・2万6576人。次いで中国の158校・2万2074人、オーストラリアの148校・2万1557人、韓国の167校・2万833人。
前回調査では多い順にオーストラリア、米国、韓国、シンガポールとなっており、中国への関心が高まっていることが分かる。