中小企業庁は21日、地域の魅力の全国展開を目指す取り組みを支援する「地域資源∞全国展開プロジェクト」(小規模事業者新事業全国展開支援事業)の今年度支援プロジェクト194件を決めた。
同事業は地域の資源を活用して、全国規模のマーケットを視野に入れた新事業を展開するため、各地の商工会議所と商工会が小規模事業者と協力して行う観光資源や特産品の開発、その販路開拓などの取り組みに対して幅広い支援を行うもの。194件の内訳をみると商工会議所分が72件、商工会分が122件となっている。
例えば、神奈川県の小田原箱根商工会議所では寄木細工や漆器の工芸品や、かまぼこなどの水産練り商品、豆相人車鉄道を始めとする地域資源を産業観光の視点でとらえ直し、産業観光ルートや見学・体験プログラム、特産品を開発し、小田原ブランドとして全国に発信する。
京都府の宮津商工会議所では同地でしか獲れない日本一大きい丹後とり貝などの海の幸を生かした名物料理の開発を通して、食のブランド化を構築する。また、市民が執筆した小説に基づく映画が撮影されているが、この地域映画を軸としたロケ地巡りツアーを実施するなど、「天の橋立」以外の商品づくりを進めていく。