総務省が主催する「2006年度地域づくり総務大臣表彰」の表彰式が14日、東京・平河町の都道府県会館で行われた。約100人が列席し、地域活性化部門など4部門で27の団体・個人が表彰を受けた。このうち、地域活性化部門では観光振興策を評価された4団体を含む15団体が表彰された。
国会審議のため欠席した菅義偉総務相に代わり、あいさつした大野松茂総務副大臣は「総理の『地方の活力なくして、国の活力なし』との考えに基づき、今後とも自主的・主体的な魅力溢れる地域づくりの取り組みを積極的に評価し、全国に広めたい」と述べ、受賞者を激励した。
観光振興策が評価されたのは、地域活性化部門の福井県のえいへいじ納涼まつり実行委員会、香川県直島町、大分県の特定非営利活動(NPO)法人安心院グリーンツーリズム(GT)研究会、沖縄県の伊江村観光協会の4団体。
えいへいじ納涼まつり実行委員会は、「えいへいじ大燈籠ながし」の企画準備・運営を行う。町民手作りのイベントづくりを目指し、中学生などボランティアが主体となり運営。地域のPRに貢献している点が評価された。
直島町は景観条例やエコタウン計画を策定、ベネッセ・コーポレーションと協働し、アート建築と自然、歴史を核とした新しい観光地づくりのモデルを確立したとして評価を受けた。
安心院GT研究会はシニア層が中心となり「会員制農村民泊」に取り組む。旅行者を受け入れる会員数の大きな伸びや、他地域にも応用可能な戦略づくりが評価された。
伊江村観光協会は民泊や修学旅行の誘致キャンペーンを実施。島民の生業を生かした体験型観光により、高齢者の活性化につながっている点が評価された。
表彰制度は83年に始まった自治大臣表彰から数え、24回目。個性豊かな発想で地域活性化を積極的に進め、顕著な成果をあげた団体を表彰する。地域振興部門、国際化部門、情報化部門に今年度から個人部門が加わった。
表彰団体は各都道府県からの推薦、あるいは地域づくり懇談会委員からの推薦を受けた団体から選ばれる。
記念写真におさまる受賞団体=14日、都道府県会館で