水辺を生かして地域のにぎわい創出を目指す「かわまちづくり」を推進している国土交通省は13日、新たに全国16カ所の「かわまちづくり」計画を登録した。これで登録件数は229カ所となった。親水護岸整備やオープンカフェ設置などソフト・ハード両面でまちづくりと一体となった河川整備を支援する。観光振興にも役立てる。
函館市の松倉川下流部は年間100万人ほどが宿泊する湯の川温泉街があり、河口部では「湯の川温泉花火大会」など地域のイベントに利用されている。近接する熱帯植物園には多くの市民や観光客が訪れている。
「松倉川かわまちづくり」計画では、川下流部に親水護岸を整備し、水辺へのアクセスや景観の向上、河川管理用道路の整備により、多彩なイベント開催の場を提供することで温泉街のにぎわいを再生。また、同道路を活用して周辺観光施設との周遊性を向上させ、外国語表記の案内看板や誘導サインを設置することでインバウンドを含む観光客の増大を図る。
福島県玉川村の乙字ケ滝は日本の滝百選に選ばれている名勝。「玉川村乙字ケ滝かわまちづくり」計画では国が2024年度までに河川管理用道路や親水護岸、村が25年度までに広場やサイクリング休憩所、複合型水辺施設などを整備する。村はにぎわい創出につながるイベントやカヌー体験の実施などソフト施策も展開する。