国交省、ナショナルサイクルルート創設


候補にしまなみ海道など

 国土交通省の自転車活用推進本部は9日、日本を代表するサイクリングルートを国内外にPRするため、ナショナルサイクル制度を創設した。走行環境の整備などが一定水準に達している第1次候補ルートとして、しまなみ海道サイクリングロード(広島県、愛媛県)、つくば霞ケ浦りんりんロード(茨城県)、琵琶湖岸を一周するビワイチ(滋賀県)の3ルートを選定。今後、第三者委員会による審査を経て「ナショナルサイクルルート」に指定する。

 サイクルツーリズム(自転車観光)を推進し、地域の活性化につなげる。ルート指定の主な要件は、延長がおおむね100キロ以上(島しょ部を除く)▽自転車通行空間が整備されていること▽休憩、宿泊などの受け入れ環境を備えていること▽地域の魅力を満喫でき、地域振興に寄与する環境を整えていること▽ホームページなどによる日英2カ国語以上での情報発信―など。

 第1次候補ルートのしまなみ海道サイクリングロードは、JR尾道駅前(広島県)―サンライズ糸山(愛媛県)の延長約70キロ。年間利用者数は約33万人。車道の路面に推奨ルートを示すブルーラインなどを整備。サイクリスト専用ホテルやサイクルトレインなど、受け入れ環境の充実も進められている。
つくば霞ケ浦りんりんロードは、JR岩瀬駅―JR土浦駅間・霞ケ浦湖岸一周の延長約180キロ。年間利用者数は約8万人。路面のルート案内や多言語の案内標識などを整備。鉄道、マイカーで訪れる利用者それぞれに対応したサイクリング拠点施設もある。

 ビワイチはコース延長が約190キロ。年間利用者数は約11万人。ルートを路面に示す矢羽根の整備のほか、路肩拡幅、自転車歩行者専用道路の指定によって走行空間を確保。サイクリングのサポートステーションの設置、日本語、英語、中国語(繁体字)のサイクリングマップの作成などサイクルツーリズムを推進している。

 
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