国土交通省は、地域密着型の旅行商品の創出・流通を促進しようと、「地域が提案する魅力ある旅行商品説明会」を3月28日に都内で開催した。21地域が、地元の観光資源を生かし企画した商品をPR、旅行会社28社が出席し、個別商談を繰り広げた(写真)。この説明会は、地域の活性化につながる観光振興、新たな旅行需要の創出を目的にしたもので初の試み。
観光地域まちづくりコンサルティング事業の一環。同事業では有識者や旅行業者でつくるアドバイザリー会議を地方ごとに設置し、全国90の地域に対し商品造成などで提言、特に20地域に集中的なコンサルティングを実施した。この事業の中から21地域が今回の説明会に臨んだ。
各地域が約5分間ずつのプレゼンテーションを展開した。歴史や文化、自然などの観光資源を生かした旅行商品をアピール。新潟県上越市は「はすまつり」と戦国武将・上杉謙信のゆかりの地を組み合わせたツアーを、千葉県館山市はウミホタルを観察できる海辺の体験ツアーなどを紹介。熱心な商品PRが続いた。
国交省の住吉清・観光事業高度化企画官は「地域が企画した旅行商品をよく知ってもらい、商談に結びつけ、国内旅行の活性化につなげてほしい」とあいさつ。国交省では商品化や流通の促進を図るには、地域と旅行会社の連携・協働が欠かせないとしている。
28日には、同事業での地域の取り組みを紹介したホームページ「地域発・ニッポンの『新しい旅』を作る企画集」を立ち上げた。