和歌山県によると、2015年の観光入り込み客数(速報)は前年比8.2%増の3334万5千人となり、「調査開始以降、史上最高を記録した」(観光振興課)。継続的な県の魅力発信や「和みわかやまプレミアムキャンペーン」の実施、高野山開創1200年などが後押しした。
県の長期総合計画(08〜17年度)では最終年度に3300万人を目標に掲げていたが、前倒しで達成したことになる。
宿泊客数は同9.7%増の568万6千人と大きく伸びたものの、過去最高の704万4千人(1973年)には及ばない。一方、日帰り客数は同7.9%増の2765万9千人で、最高となった。
プレミアムキャンペーンはオンシーズンである夏季を避け、オフシーズン(10〜3月)に実施することで1年を通して訪問してもらえるよう工夫するとともに、特にリアルエージェントが扱うキャンペーン商品については遠方からの商品を優先させたことで「新規のお客さま獲得につながった」(同)という。
7月から来年12月まで、「水の国、わかやま。」キャンペーンを展開する予定。また、申請中の世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の追加登録や世界農業遺産に認定された「みなべ・田辺の梅システム」、「世界津波の日」(11月5日)制定などを絡めて誘客促進につながるような施策を実行し、観光客増を図る。