六甲有馬ロープウェー、スイス製新ゴンドラ導入


 六甲有馬ロープウェーは、スイス製新ゴンドラを導入した。20日から運行する。

 神戸市の六甲有馬ロープウェー(所在地:神戸市灘区六甲山町北六甲 運営:神戸すまいまちづくり公社)は、開業50周年を今年7月に迎えるにあたり、3月20日(金)に日本初導入となるスイスのCWA社製の新ゴンドラの運転を開始します。
 神戸市中心部の三宮駅から六甲山の南の玄関口である阪急電鉄六甲駅までの所要時間は、わずか7分。神戸市街地に隣接する六甲山は、戦前からレジャー施設や交通アクセスが整備され、暮らしの中の身近に存在する山として、気軽に登山やレクリエーションに訪れるなど、神戸市民に親しまれ愛されています。
六甲有馬ロープウェーは、「六甲山の山頂」と、日本有数の泉質を誇る人気観光地である「有馬温泉」を12分で結びます。神戸の大自然と温泉観光地を結ぶ公共交通手段として、神戸観光の大きな役割を果たしています。
このたび、更新の時期となり、3月に新ゴンドラを迎えます。1970年(昭和45年) 7月の開業から運行していた初代ゴンドラから、1993年(平成5年)2月の2代目ゴンドラを経て、3代目となります。
導入するゴンドラは、展望シートを16.5cm低いステップに配置したデザインで、大きく広がるガラス面から六甲山の自然を、雄大によりスリリングに感じることができます。世界各国に納入実績があり、ロープウェーやケーブルカーの他、ユニバーサルスタジオなどの遊戯施設用キャビンや観覧車も製作しているスイスのCWA社製のもので、この一段低いステップに展望シートが配置されたデザインは日本では初めての導入です。なるべく「自然の音」を感じてもらおうと、放送による車内アナウンスは行いません。乗務員が案内し、阿部海太郎さん(※次ページにプロフィール紹介)作曲のBGMを流す予定です。
「神戸すまいまちづくり公社」の若手職員11名で結成したプロモーションチームが、ワークショップやストーリーづくりなどの検討を重ね、六甲有馬ロープウェーの2つの魅力を掘り起こし、コンセプト設計やゴンドラのデザインの選定などを行いました。
今回のゴンドラ導入は、工事費を含め約2億円、年間の乗客は1割増の23万人を目指します。料金は、片道1,030円(520円) 往復1,850円(930円)です。 ※( )は子ども運賃

 

※写真はイメージです。

コンセプトは
「自然を感じ、季節を感じる」
「山の高さと谷の深さを感じる」

【ゴンドラの特徴】
●展望シート
有馬側(谷側)のみ、一段(16.5cm)低いステップに展望シートを配置し、深さ140mの湯漕谷のスリル感をアップしました。
●ガラス面
大きく広がり、360度の自然をより雄大に、より間近に体感できます。
●乗降口扉の開口幅
2代目ゴンドラより44cm広く、車椅子スペースも設置しました。

【導入台数】
2台: 赤 → 有馬や六甲山の紅葉をイメージ。
シルバー → 山の高さや谷の深さのスリル感をイメージ。

【仕様】
最大乗車人数:42名 /  全長:5,150mm  /
全幅:2,450mm  /  全高:2,815mm
乗降扉高:2,000mm  /  乗降口扉開口幅:1,590mm

リニューアルに伴い、ロゴやキービジュアルなども一新しました。

【ロゴ・キービジュアルデザイン】
平野篤史 Atsushi Hirano
1978年神奈川生まれ、2003年多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科卒業、株式会社MAQ、株式会社ドラフトを経て、デザインスタジオAFFORDANCE設立。
主な仕事として、太田市美術館・図書館のVI+サイン計画、21世紀美術館のオリジナル商品開発、マルマンの商品開発、テキスタイルブランドcoccaのCI計画+webデザイン、ファッションブランドmatohuのブランドデザイン、三井不動産レジデンシャルの広告など。多摩美術大学非常勤講師。TDC賞,JAGDA新人賞,SDA賞,経済産業大臣賞などを受賞。

自然の音を存分に感じてもらうため、機械的な車内アナウンスは使わず、乗務員の肉声での案内とBGMを流すようにしました。

【ゴンドラ内BGM作曲】
阿部海太郎 Umitaro ABE
作曲家。1978年生まれ。楽曲のみならず、コンサートの企画やアルバム制作など、すぐれた美的感覚と創造力から生まれる知的な音楽表現に、多方面より評価が集まる。蜷川幸雄氏に見出されその劇音楽を数多く手がけたほか、舞台、テレビ番組、映画、様々なクリエイターとの作品制作など幅広い分野で作曲活動を行う。音楽を手掛けた主な作品に、『100万回生きたねこ』『百鬼オペラ 羅生門』(演出:インバル・ピント&アブシャロム・ポラック)、『イーハトーボの劇列車』(演出:長塚圭史)、WOWOWシネマ『W座からの招待状』、NHK『日曜美術館』テーマ曲、映画『ペンギン・ハイウェイ 』(原作:森見登美彦 監督:石田祐康)など。2019年に楽譜集『阿部海太郎 ピアノ撰集 ーピアノは静かに、水平線を見つめているー』が刊行された。
www.umitaroabe.com

神戸市民に親しまれ愛される六甲山の山頂と、日本有数の観光地有馬温泉を12分で結ぶ「六甲有馬ロープウェー」。六甲山の大自然をスリル満点に感じることができます。
全長2,764mの六甲有馬ロープウェーは、交走式ロープウェー(※)では国内2番目の長さを誇っています。六甲山系で最も深い140mの湯槽谷(ゆぶねだに)を渡り、最急勾配は28度を超え、斜面を滑り落ちるようなスリルも味わえます。12分間の乗車時間は小休憩にちょうどよく、春にはタムシバ、夏には涼風とヒグラシの大合唱、秋には彩り豊かで壮大な紅葉を味わうことができるスポットとして人気を集めています。 ※交走式ロープウェー:ロープに2台のゴンドラが吊り下がり、駅間を交互に往復するロープウェー。

若手職員が活躍!ロープウェーの魅力を最大限に掘り起こし

神戸すまいまちづくり公社内のプロモーションチーム

ワークショップなどミーティングを重ね、魅力を発掘

ロープウェーのリニューアルに際し、「神戸すまいまちづくり公社」の若手職員11名が中心となり、六甲有馬ロープウェーの魅力の掘り起こしからストーリーづくり、ゴンドラのデザイン選定までを行なってきました。
六甲有馬ロープウェーの利用者は、有馬温泉を訪れた人や六甲山の登山客が多いのですが、最近、有馬温泉におしゃれなカフェや食べ歩きのお店が増加しており、若い観光客の姿も目立つようになりました。そこで、より近い目線で企画していこうと様々な部署から若手職員に参加してもらい、2018年にプロモーションチームを結成しました。
ロープウェーに何度も乗ってみて魅力を発掘したり、こんな人に、こんな楽しみ方・感じ方・経験をしてほしいなどのストーリーを想定したりして、何度も話し合いを重ねました。その結果、「自然を感じ、季節を感じる」「山の高さと谷の深さを感じる」というコンセプトをつくり、赤とシルバーのゴンドラを選定したものです。
神戸すまいまちづくり公社の担当者は、「ロープウェーは、六甲山頂と有馬温泉を結ぶ公共交通機関です。今までもこれからも神戸観光を担っていく役割は大きく、六甲山の楽しみを提供できる役割を果たしていきたいと考えています。」と話しています。

「最急勾配28度、スキーのジャンプ台と同じ感じのスリルを味わってほしい。」メンバーのおすすめポイント!
・ロープウェーの運行時間は片道12分。日本で2番目の長さでゆっくり楽しむことができます。140メートルの湯槽谷はとてもスリリングです。高低差や自然の素晴らしさを感じてほしいです。
・下りの最後、有馬温泉駅が一気に迫ってくる感じです。ゆっくりめのジェットコースターのようで、風を感じながら楽しんでほしいです。
・滝の音、鳥のさえずりが聞こえてくるところです。機械的なアナウンスは使わず、乗務員が肉声で案内し、効果的なBGMを流すので、「自然の音」を楽しんでほしいです。

六甲山上に8年ぶりに新しいホテルが開業「ホテル神戸六甲迎賓館」
六甲の自然と港町神戸をイメージした赤レンガと欧風モダンな外観が特徴の新築リゾートホテル「ホテル神戸六甲迎賓館」(所在地:神戸市灘区六甲山町南六甲 運営会社:株式会社エイム 本社所在地:神戸市中央区磯上通 代表取締役:八杉明博)が、今年3月19日(木)にオープンします。

地上3階地下1階の約2,300坪で、山の斜面をいかした構造となっており、1階に玄関、地下1階には摩耶山付近から湧き出る神戸二軒茶屋温泉のゆったりとくつろげる大浴場を備えています。客室は全23室、全室洋室で目的や用途に合わせ、5タイプから選べます。シングルルームを完備し、リゾートワークも可能な広めのお部屋もあります。また、愛犬と一緒に泊まれる部屋もあり、ケージや食器、トイレシートなどの犬用アメニティもそろっています。

またお料理は、瀬戸内海を中心とした鮮魚や、六甲山付近で収穫した山の幸、近郊農家から直送される地野菜やお米など神戸の旬のものを使った本格的創作フレンチです。「SAFETY」「NATURAL」「HEALTHY」「BEAUTIFUL」というキーワードをかかげ、安全で自然な体に優しいお料理が提供されます。また「愛犬のためのビュッフェ」も用意されており、犬の体に優しい素材を使ったシェフ手作りのご飯を愛犬に食べさせることができます。お料理だけでなくサービスにもこだわっています。

屋外のイベントエリアでは、世界のお菓子の祭典や神戸グルメフェスタなど様々な催しが予定されています。

株式会社エイム 代表取締役 八杉明博 氏

阪神淡路大震災をきっかけに、何か神戸のために貢献したいと思っていました。私は、食品の輸入・企画販売を行なっており、お菓子を通して文化を伝え、人々を笑顔にする仕事をしています。ほかにも、箱根強羅や富士山中湖などのリゾート地でホテルを経営しています。それも、単なるホテルではなく、愛犬と一緒に過ごせるホテルです。バイクで六甲山に行ったときに、たまたま神戸女学院の跡地が売りに出されているのを目にしました。六甲山の南側の平坦な場所でしたので、即決し、ホテルをつくることとしました。六甲山を活性化させたいという思いと、六甲にいらっしゃる方を分け隔てなく、差別なくおもてなししたいという気持ちからです。3月19日に六甲迎賓館としてオープンしますが、六甲山の「コトづくり」をして魅力づくりをし、人の笑顔をつくっていきたいです。ホテルの見所は、料理や部屋はもちろん、ペットと一緒に泊まれるコト、屋外の広場では、様々なイベントを行なっていきます。六甲の賑わいづくりに一役買えたらと考えています。

 
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