全国修学旅行研究協会(全修協、岩瀨正司理事長)は4日、東京のアルカディア市ヶ谷で第15回修学旅行ホームページコンクールの表彰式を開いた。大賞の文部科学大臣賞は太宰府市立太宰府小学校(福岡県)が受賞。また中学校、高等学校の各部門優秀賞も決まり、文科省、全修協から賞状、副賞が贈られた。
コンクールは、全国の小、中、高等学校を対象に、修学旅行をテーマにした学校の公式ホームページ作品を募集するもの。修学旅行の内容やホームページの構成について、「明確なテーマを持っているか」「旅行中の学習内容は適切か」などの観点から、教育、旅行業界の関係者からなる審査委員が審査。今回は小学校83校、中学校125校、高等学校116校の合計324校が応募し、大賞1点、優秀賞2点、入選3点の計6点が決定した。
大賞の太宰府市立太宰府小学校は、長崎県への1泊2日の修学旅行を実施。長崎市内やハウステンボスを訪れ、同県の歴史や自然、規律を守ることの大切さを学んだ。
審査委員からは「活動の目当てがしっかりしており、事前、事後の活動の充実が見られる」「インターネットやプレゼンテーションソフトが調べ学習、まとめ学習に効果的に活用されている」などと評価された。
同校の園田正斉校長は「平成24年度からコンクールに参加し、これまで優秀賞を2回いただいたが、大賞を受賞するのは初めて。子供たちの今までの実績を参考にしたことが今回の受賞に結び付いたのではないか。学校ではみんな驚いており、児童も卒業のいい記念になったと言っている」と受賞の喜びを語った。
全修協の岩瀨理事長は「修学旅行は学校の中でも最も大きい、教育的意義のある行事の一つ。さまざまな困難を克服して実りある修学旅行を実現したことに敬意を表する」とあいさつ。
文科省初等中等教育局児童生徒課の坪田知広課長は「修学旅行は昨今いわれているアクティブ・ラーニングの先駆け。全ての子供たちに堪能してもらい、意義あるものにするために、さらなる支援をしたい」と述べた。
各賞の受賞校は次の通り。
大賞・文部科学大臣賞=太宰府市立太宰府小学校(福岡県)▽小学校部門優秀賞=該当なし▽中学校部門優秀賞=栃木市立栃木東中学校(栃木県)▽高等学校部門優秀賞=神奈川県立海老名高等学校(神奈川県)▽入選=豊中市立第九中学校(大阪府)、奈良市立富雄南中学校(奈良県)、兵庫県立小野高等学校(兵庫県)
受賞者らによる記念撮影(後列右端が全修協岩瀨理事長)