JTBは2日、夏休み(7月15日〜8月31日)の宿泊旅行動向の見通しを発表した。国内旅行人数は前年比で0.2%の増加となる7561万人で、過去最高だった2013年の7624万人に次ぐ2番目。消費増税の影響がなくなったことや夏季ボーナスの増加、また、アンケートでの「旅行支出を増やしたい」の回答の増加などから、旅行意欲は堅調と見ている。
方面では、北陸新幹線開業の効果が続いている北陸が人気。来年5月のサミット開催が決まった伊勢志摩にも注目が集まる。4月から登場した「ふるさと旅行券」は地域への旅行需要の喚起につながっている。利用交通機関では乗用車の利用が増える見込み。昨夏比でのガソリン代の値下がりや高速道路の開通などが影響しているという。
出発のピークは8月12〜14日、旅行平均費用は0.4%減の3万4700円と予測する。
海外旅行人数は、円安傾向の継続や国際情勢や感染症などへの不安から1.9%減の255万人の見込み。出発ピークは、欧州などの長距離方面は8月8日、ハワイなどの中距離方面は12日、台湾などの近場方面は16日。旅行平均費用は0.7%増の25万1500円と予測している。
国内と海外を合わせた総旅行人数は0.1%増の7816万人。13年の7887万人に次いで過去2番目の高い数字となる見込み。
9月19〜23日には6年ぶりにシルバーウイークの5連休があり、JTBでの旅行予約は国内、海外ともに好調。「今年は9月までを夏休みの期間としてとらえる人も多そうだ」(JTB)。