日本旅行の代表取締役社長に2日就任した丸尾和明氏(前JR西日本副社長)は同日、国土交通省で記者会見を開き、「業界を取り巻く環境は厳しいが、『選択と集中』で成長分野に経営資源をシフトする新中期経営計画をしっかり推し進めたい」と就任の抱負を語った。旅館など関係機関とのかかわりについては「ともにうまくいくウイン・ウインの関係が必要だ」と述べた。
日本旅行の新中期経営計画は今年から3カ年の設定。インターネット販売、BTM(ビジネス・トラベル・マネジメント)、特定マーケットなど成長分野に経営資源をシフトし、販売拡大を図るとしている。
丸尾新社長はこの新中計を推し進めるとともに、親会社で自身が副社長を務めたJR西日本との連携強化、明るく活力ある企業の創出などを重点課題に掲げた。
代表取締役会長に就任した金井耿氏は「01年10月の社長就任以来、9.11問題や近畿日本ツーリストとの統合問題があり、波乱の中の6年9カ月だった」と回顧。丸尾新社長に対しては「日本旅行が置かれた状況をよく理解されている。営業に関しては旅行業と鉄道業は共通する部分があり、適任の人を迎え入れたと思う」と述べた。
会見する丸尾新社長(右)と金井新会長