ユーロモニターインターナショナル、「外国人訪問者数 世界TOP100都市 2019版」発表


 ユーロモニターインターナショナルは18日、「外国人訪問者数 世界TOP100都市 2019版」を発表した。

国際的な市場調査会社であるユーロモニターインターナショナルがこの度発表したレポート『外国人訪問者数 世界TOP100都市 2019版』によると、2019年、世界のインバウンド訪問者数は前年から4.2%増加し、延べ15億人に達すると見込まれています。そして、そのうち47%近くを占めるのがTOP100都市への旅行者です。

本レポートは、2018年に外国人訪問者数が多かった世界のTOP100都市に焦点を当て、ランク付けをしていますが、2018年に最も外国人訪問者数の多かったTOP10都市のうち5都市がアジア太平洋からで、1位の香港に次いでバンコクが2位にランクインしました。ユーロモニターインターナショナルのシニアアナリスト、ラビア・ヤスミーンは次のようにコメントしています。「現在も大規模な反政府デモが続いている香港は、インバウンド訪問者数が前年からマイナス8.7%と急落するものの、国際的な旅行先の都市としての実力を見せ、2019年も1位の座を維持するものと見られています。」

日本からは、17位に東京、28位に大阪がランクインした他、京都と千葉も前年に引き続きTOP100入りしました。そして注目すべきは、今回初めて93位にランクインした福岡市です。福岡市は、日本で5番目に人口が多い都市で、訪問者数は2018年に240万人と日本国内で5位を誇ります。同都市には、観光の目玉の一つである郷土料理に加え、豊かな歴史があり、数々の美術館や歴史上の有名なスポット、文化的な史跡があります。また、レジャー目的だけでなく、国内でスタートアップ企業の設立を目指す起業家を誘致するなどして、ビジネス目的の旅行者を増やすべく力を入れています。

今年のランキングを見ると、世界を牽引しているのは引き続きアジアの都市であった一方、ヨーロッパも、世界の旅行者にとって重要な旅行先であることが分かります。ロンドンは、継続するブレグジットの混乱からインバウンド訪問者数が減少しているものの、世界3位の座を維持しています。また、2018年、世界のインバウンド訪問者数が最も急速に伸びたイスタンブールは、見事にTOP10に返り咲きました。

一方、ランキングが伸び悩んでいるのが南北アメリカの都市です。アジアやヨーロッパの都市の躍進が、これら南北アメリカの都市のランキングに大きな影響を及ぼしました。多くの南北アメリカの都市は訪問者数が伸びているにも関わらず、ランキングを落とす結果となりました。中東アフリカは、他の地域と比較すると安定的な成長を見せており、特にエジプトのカイロとフルガダにおいては、同国政府が掲げる積極的な観光改革戦略により、ランキングの急回復を見せています。

ヤスミーンは次のようにコメントを結んでいます。「ツーリズムが経済成長の要となり、各国政府からより強い関心が寄せられるようになるにつれ、世界の都市は今後、テクノロジーとサステナビリティを軸にイノベーションと投資の中心としての役割を担うことが期待されています。」

■本レポート(日本語)は下記URLより無料でダウンロード可能です。
https://go.euromonitor.com/white-paper-travel-2019-100-cities-JP.html

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒