ホテルメトロポリタン(東京都豊島区、塩島賢次総支配人)は、タブレット(多機能携帯端末)「iPad」を使った通訳サービス「テレビde通訳」を3月からベルデスクに導入した。
同サービスは、スマート・ナビ社が1年半前から提供を開始。仙台駅観光案内所や甲府市観光案内所、河口湖オルゴールの森美術館、日光江戸村、大江戸温泉物語など、全国約2千カ所に導入実績がある。
ただ、宿泊施設にとっては一部の機能が不十分だったため、ホテルメトロポリタンが3カ月間の試験利用で改善点を助言。最新バージョンの第1号ユーザーとして利用を始めた。
テレビde通訳は、iPadの内蔵カメラと通信機能を利用。テレビ電話の状態で通訳サービスを受けられる。英語、中国語、韓国語の365日対応でサービスを開始した。
ホテルメトロポリタンは、(1)対応言語にポルトガル語とスペイン語を加えること(2)従来午前9時から午後10時だった対応時間を24時間対応にすることの2点をアドバイス。スマート・ナビ社が応じた。「ホテルの対応は夜間が手薄になる。また英、中、韓以外の言語に対応できていないホテルが多い」(塩島総支配人)というのがその理由だ。
同じiPadには「テレビde手話」という手話通訳サービス機能も搭載している。スマート・ナビ社によると「多忙時の筆談には対応がぞんざいと取られるリスクがあり、これを回避することができる」という。
ホテルメトロポリタンは、宿泊施設が抱える人的サービスの限界を、最新のITサービスで補完することで、全体のサービスレベルの向上を図る。
「テレビde通訳」のサービス場面