農林水産省は10月29日、優れた地域活性化事例「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」選定地区から、グランプリとして新湊漁業協同組合(富山県射水市)を選出した。また特別賞「グローバル賞」は遠野・住田ふるさと体験協議会(岩手県遠野市)、「プロデュース賞」は社会福祉法人E.G.F(山口県萩市)、「ウィメン賞」は相差(おうさつ)海女文化運営協議会(三重県鳥羽市)が選ばれた。
選定地区の関係者らは同30日、首相官邸を訪れ、選定証授与式に臨んだ後、安倍晋三首相も出席した交流会に参加した。
新湊漁協は、子どもなど若い世代を対象にした「カニ給食」や魚のさばき方教室開催といった食育分野、PR活動や付加価値を付けた魚介類の即売といった地産地消に力を入れてきたことが高い評価を受けた。
遠野・住田ふるさと体験協議会は、企業研修や外国人向けグリーンツーリズムを積極的に受け入れるため、商談会への出展や受け入れ家族向け英語研修に取り組んだ。
社会福祉法人E.G.Fは、障害者が栽培から収穫、加工、販売まで主体的に取り組み、6次産業化を実現。雇用確保により、県内外からの移住者が増加した。
相差海女文化運営協議会は、海女文化を紹介する資料館や特産品の販売施設などを整備するなど、「海女漁」という地域文化を活用して女性がいきいきと働く環境を作り上げた。
安倍首相も出席して首相官邸で開かれた交流会(写真提供・農林水産省)