ティー・ゲートは20日、東京都千代田区の全国町村会館で、自治体の観光振興担当者を対象とした無料セミナー「着型観光セミナー」を開いた。観光圏での観光地域振興に取り組む地元関係者らが、取り組みの経過などについて講演。参加した約90人の自治体の関係者らは、熱心にメモを取りながら自地域の現状と照らし合わせていた。
自治体向けセミナーは昨年12月、今年5月に続き3回目。今回は、セミナーテーマに「着型観光とプラットフォーム」を設定。交付を受けていた補助金がなくなっても着型観光の取り組みを進められるような態勢づくりについて観光庁の笹森秀樹・観光地域振興課課長が「観光地域づくりフラットフォームについて」、雪国観光圏の事務局を務める井口智裕・越後湯沢HATAGO井仙代表取締役が「着型観光プラットフォームとしての雪国観光圏の取り組み」をテーマに講演した。
このうち井口氏は雪国観光圏のネーミングや旅行商品のフォーマットの参加地域間での統一の狙いなどを説明したほか、圏域内旅行商品の販売インフラについても、同観光圏の手数料の収受やウェブ上の管理システムの仕組みを紹介。「販売インフラを統一すれば、地域に関係なくどこでも同じように利用できる。ぜひ他の地域でもこのインフラを使ってほしい」と強調した。
参加者からは、「自分の地域では『ダメな観光地の取り組み』として挙がった事業ばかり行っており、考えさせられた」「当県では講演にあったような先進的な取り組みまでの道のりは長いが、他の部局とうまく連携を取って実現できれば」などの感想が聞かれた。
熱心にメモをとる参加者