スカイマークは6月24日、神戸〜茨城線(1日1往復)を9月から運休すると発表した。茨城空港にとって同路線は唯一の国内定期便で、今年4月に就航したばかり。突然の運休表明に茨城県側も戸惑いを隠せず「予定していた(神戸での)観光PRイベントもどうすべきか、早急に検討したい」(観光物産課)という。
同空港は航空自衛隊百里基地との共用飛行場。スカイマークは、「自衛隊の指揮下で運航しなければならないことが判明した。航空祭ではダイヤの大幅変更を求められおり、観閲式では運航中止を求められる可能性もある。これでは定期便としての運航を行うことができない」と指摘。
その上で、「茨城空港と自衛隊との間で民間共用のスキーム見直しがされるまで運休することを決めた」としている。
「5月に行われた神戸まつりで茨城観光をPRしたばかり。急な話で驚いている」と同課。夏や秋にも観光イベントや物産展などを開く予定だったが見直しを迫られることになった。スカイマークの就航が観光面でどんな効果があったのか「具体的なデータはない」というが、関西方面からの“足”がなくなることで少なからず影響は出そうだ。
スカイマークが運休を決めたことで、茨城空港の定期便はアシアナ航空のソウル便だけとなる。
橋本昌茨城県知事のコメント
茨城〜神戸便は搭乗率が75%を超えるなど順調な運航実績を上げており、大いに期待していた路線なので、運休決定に大変驚いている。共用空港という制約はあるにしても利用者の便宜を第一に考え、関係者間の調整が早急に進められるよう、自衛隊やスカイマーク社へ働きかける。運休の取りやめ、あるいは1日も早い再開を強く期待している。