ジャルパックは地方創生と徳島阿波おどり空港の需要促進を図るため、「葉っぱビジネス」の町、徳島県上勝町を訪れるウェブ限定ツアーを発表した。日本料理を彩る「つまもの」の出荷で年商2億6千万円の会社「いろどり」の視察や地域資源を生かした産業の作り方についてのセミナーを受講できる。
山に囲まれた上勝町は徳島県中部に位置する人口約1700人の過疎化、高齢化が進んだ町。いろどりは横石知二社長が、農協職員だった1986年にスタートした。今では1年を通して320種以上の葉っぱをフランスやタイなどにも出荷している。いろどりの主な働き手はシルバー層の女性。中にはパソコンやタブレット端末を駆使し、全国の市場情報を分析、出荷戦略を立て、年商1千万円稼ぐ人もいる。
ツアーの誕生のきっかけは2年前に運航された香港からの連続チャーター便だった。空港の機能強化の必要性などさまざまな問題が浮き彫りとなり、県庁を含めた産学官民が一体となって課題解決のための委員会が設立された。
空港と地方との連携も課題としてあげられ、航空利用者を上勝町へ送客する旅行商品造りが始まった。空港ビル側の委員として参加していたジャルパックの出向社員と日本航空の空港所長、徳島大学の教諭らが上勝町の視察を何度も行う中で、メディアに盛んに取りあげられ視察研修の多い、いろどりを観光素材にしたツアーが生まれた。
ツアーはいろどりの視察、セミナーのほか、上勝町が取り組む「ゼロ・ウェイスト」というごみを出さない運動の体験、300年前の風景が残る樫原の棚田、八重地の棚田などの散策、やまびこ体験、ノルディックウォークなどを参加者が自由に組み合わせて楽しむ。
宿泊は月ケ谷温泉月の宿。1泊2日か、2泊3日で10月1日〜16年3月31日まで毎日出発する。滞在中のレンタカー、徳島空港のエアポートラウンジの利用などがセットになっている。
上勝町はシルバー層の女性が元気