ろ過装置の専門メーカー、ショウエイ(神奈川県川崎市)は、温浴施設に特化した、IOT対応の“見える化”システム「ショウエイベイジングエコシステム(SBEM)」を開発。SBEMは、快適で安全、省エネ効果があり、かつ、施設の生産性向上に貢献できる同社の製品群を指す名称。旅館・ホテル、スポーツジムなどのプール施設に導入を呼び掛ける。
SBEMは、システム導入施設で太陽光発電やLED照明、燃料などの水光熱、浴槽・プールなどの機器、設備を、インターネットを介したクラウド対応で遠隔監視。異常を素早く発見して適切な対応を図る。
機器、設備に異常が生じた場合、同社と導入施設が指定するアドレスへ警報Eメールを送信。同社メンテナンスチームが緊急遠隔接続を行って現状を確認し、施設に電話で報告すると共に、エンジニアが現場に急行して緊急対応に当たる。これらの対応によって、施設の機器、設備の安全や正常な運用が守られ、施設全体のムダを発見。生産性向上へとつなげる。
監視対象は施設全体の水光熱エネルギーから、浴槽の水温・湯温、水位、ろ過装置圧力などの異常、塩素残量不足、漏水、人感センサー電池切れなど、ろ過機メーカーならではの項目もラインアップ。警備会社の装置との連動もできる。
システム導入により、危険を回避できるだけではなく、電気代や水道光熱費の監視が容易になって省エネにつながり、施設の設備担当者の負担軽減も図れるなど、メリットは大きい。
実際にSBEMを導入したホテルの社長は「IOTの技術を用いた“エネルギーの見える化”により当初の想定以上にコストの削減効果が出た」と語る。例えば、循環ポンプの電力量だけでも年間35%以上のエネルギーを削減したという。また、以前はデマンド警報が流れ、機械室を行ったり来たりするような状況だったが、「現在では自動的に設定されているため手間が省かれ、その分をお客さま向けサービスの労力に充てている」と導入効果を実感している。
この件に関しての問い合わせ先は、ショウエイTEL044(589)1601)。