グランディア芳泉、テーブルダイニング「福樂」開業


テーブルダイニング福樂

 グランディア芳泉(福井県あわら温泉)はテーブルダイニング「福樂―ふくら―」を1日に開業した。A5ランク若狭牛を使った「若狭牛しゃぶしゃぶ会席」を「セルフ・ペアリング(フリードリンク)」で提供。料理にはJAL国内線ファーストクラスの機内食も監修する同館総料理長が吟味した福井県産食材を使う。

 セルフ・ぺアリングは、ダイニング内の「FUKURA BAR」で生ビール、ワイン、ウイスキー、福井の日本酒・梅酒などを宿泊客が自由に選んでセルフで注ぐスタイル。各料理に合わせるアルコールやソフトドリンクの「ペアリング」を宿泊客が自分の好みやペースに合わせて楽しむことができる。旅館の新しい夕食スタイルとして注目されている。日本酒は、山田錦の田植えから稲刈り、酒の仕込みまで、すべて「あわら温泉女将の会」が携わった数量限定の純米吟醸「女将」や純米酒「鬼作左」、大辛口本醸造「丸岡城」などの地酒をそろえる。

 「新市場となる外来利用客の獲得を図る飲食店・ジム開設新事業計画」で事業再構築補助金を得て、総事業費約1.1億円のうち6千万円に同補助金を充てた。2次会用のナイトラウンジスペースを同ダイニングに新装。ラーメンコーナーはフィットネスジムに改装中だ。

 あわら温泉を代表する大型旅館の一つである同館の総客室数は115室。コロナ禍で旅行会社からのツアー客が期待できない中、客室改装を次々と実施。昨年9月に「離れ ここみち亭」(全13室)、同11月には「なごみの坐 さくら亭」(全11室)を新装開業した。若い女性をメインターゲットに据え、ワーケーションにも適した広くて明るいデスクを備えた和モダン客室のここみち亭、二間続きの大部屋で主にファミリー層をターゲットにしたさくら亭は、客単価を共に3万円程度に設定。福井県民割「ふくいdeお得キャンペーン」の効果も手伝って、高稼働を維持している。さくら亭には”恐竜王国ふくい”ならではの「恐竜ルーム」も1室設置。子供たちの人気を集めている。

 同館の現在のチャネル別集客比率は、直販(自社サイト、電話予約、直営業)45%、OTA30%、旅行会社等25%。完全に個人客にシフトしたわけではなく、大宴会場「大輪」(340畳)、コンベンションホール「グランディアホール」(341平方メートル)も備える。同館の山口高澄常務は「MICEなどの大型団体や、招待・報奨旅行といった高単価団体まで、あらゆる団体に合ったおもてなしを提供させていただく」と話す。


テーブルダイニング福樂


庭園露天風呂付き客室

 
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