2018年GWの動きが各地で出てきたので、今号ではその概況について述べたい。お手元にカレンダーを用意しながら、確認してもらいたい。今年のGWは日並びで比べられる年が直近になく、強いて挙げれば2013年と似通っているが、当時とは外部環境が変わっている地域も多く、あまり参考にならないかもしれない。大枠で見ると、4月28日~30日の前半の3連休と5月3日~6日の後半の4連休に分かれている構図である。
GW期間を、4月28日~5月6日と設定し、細かな日単位で見ると、やはり後半の5月3日と4日の需要が突出している。両日に続いて、前半の4月28、29日も比較的高需要で推移している。
例年のクセモノであるが、5月5日については注意が必要である。2017年のカレンダーで言うところの、5月6日に相当し、この日は帰宅日にあたり(Uターンのピークも5日と予測される)、7日の月曜日から仕事と考えると、6日の日曜日は家でゆっくりという顧客心理が働き、宿泊需要が弱まることが予想される。4月29日~5月2日に関しては、休みを取得するのが一定の層に限られるため、基本的には低需要と予測されるので、いったん集客施策優先で考えた方が良いと思われる。なお、その中では5月2日の需要がやや高い状況である。また、2017年と同様であるが、出張需要もほぼないため、ビジネスホテルは一層の注意が必要である。
GW対策について、年末年始の際にも触れたが、WEB予約の増加と共にキャンセル率やノーショウ率も上がってきている。先に挙げた5月3、4日の高需要の2日間においては、強気な設定を推奨したい。例えば、年末年始対策の際にも述べたカード決済限定プランで先行予約を受け付けて、キャンセル率を下げる試みなどである。あるいは、連泊プランで前後の宿泊日も絡めて効率的な販売を試みるなどいろいろと試行錯誤して、最適な形を検討していただきたい。
地域差、施設差はあるが、おおむね全国のエリアで同じような動きをしている部分を記載したので、今後の対策の参考にしてもらえれば幸いである。
(アビリティコンサルタント・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)