【高校教育旅行特集】被災地だから「私たちには伝えなければならない責任」があります(岩手県・三陸海岸) 


「大津波語り部」から生きる力を学ぶ

大震災体験の伝承・復興への歩み・生き抜く力

 
 岩手県田野畑村は、三陸復興国立公園の北部に位置し、「日本一の海岸美」と称される「北山崎」など恵まれた景観の中に人口3千人強の住民が漁業や酪農を営み、大自然や農山漁村の豊かさを五感で感じることができる場所です。

 平成23年3月11日に村を襲った大津波は、住み慣れた家、船や漁港施設のみならず、尊い人命をも奪い去りました。悲惨な現実やその後の不自由な生活を乗り越えて、生業の再興や復興へと歩むたくましい住民の姿は、訪れる生徒たちの目にどのように焼き付き、感性や心情に響いていくのでしょうか。

 生徒個人が置かれた状況に向き合い、自らがどのような行動を起こし、他の人々や社会と心や絆でつながる大切さに気づくこと。「アクティブラーニング」により「生きる力」を身につける学びの場所がここにあります。

 組織と教育訓練

 「体験村・たのはたネットワーク」がコーディネート組織として、お問い合わせや手配のワンストップ化を図り、田野畑村役場が後方支援をする官民一体の体制を整え、学校や旅行会社の目的や要望に対し、迅速、柔軟に対応しています。各プログラムの指導者や民泊家庭は、定期的な研修を行い、漁船プログラムについては海上保安庁などとの連携訓練を実施するなど安全確保に努めています。

 民泊(ホームステイ)

 漁家や農家を中心に90軒の受け入れ家庭があり、約250人の子どもたちと交流が可能です。津波で流失した自宅をようやく再建し、受け入れを再開した家庭もあります。久慈市など近隣市町村との広域的な連携により、最大360人規模の受け入れも可能ですのでご相談ください。

 宿泊ホテル

 350人の収容能力を持つ「ホテル羅賀荘」は被災後にリニューアルオープン。屋内交流センターもホテルに隣接して整備され、セレモニーや班別ワークショプなど多目的スペースの確保が可能です。宿を出るとすぐに体験現場という絶好のロケーションは、滞在中に効率的なプログラムを組むことができます。

 ■お奨めプログラム

 サッパ船アドベンチャーズ 津波被災から即座に運航を再開し、三陸地域の観光復興をけん引しています。漁に使う小型漁船(サッパ船)に乗り、断崖直下や岩礁の間を縫うように航行する漁師の勇姿に気迫を感じます。洋上や漁港での体験は、漁業の厳しさや漁師の知恵を伝えます。

 漁師番屋 漁業体験施設「机浜番屋群」が復元され、「漁師料理」「塩づくり」など、地元漁師やおかあちゃんインストラクターが各種体験メニューを提供しています。

 大津波語り部・震災遺構 被災した住民らが、津波の脅威、当時の自らの行動や辛い避難生活、支援や絆への想いについて現地を案内しながら語ります。宿での「語り部」講演やグループでのワークショップについても対応が可能です。津波のエネルギーや被害の悲惨さを長く後世に伝えるため、被災した防潮堤が「震災遺構」として保存され、当時の状況がよりリアルに伝わります。

NPO法人 体験村・たのはたネットワーク
〒028‐8402 岩手県下閉伊郡田野畑村机142‐3
机浜番屋群内
TEL 0194‐37‐1211 FAX 0194‐33‐3355
E‐mail:taiken-tanohata@car.ocn.ne.jp
URL:http://www.tanohata-taiken.jp/


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