自治体の中には、観光を主な収益源にしている地域も少なくはないだろう。そして、国内観光の場合40代以降の観光客が主な顧客層という地域も多いのではないだろうか?そのような自治体も考えていかなければならないのが30代よりも若い世代の取り込みだ。その世代を取り込んで行けなければ、先々の観光客減少が安易に予測できてしまうのだ。
では、イマドキの若者たちに地域の魅力を届けるためにはどうすればよいか?彼らがどのように、旅先を探しているのかをお教えしよう。
エクスペディアジャパンのある調査では18歳~35歳までのミレニアル世代では4人に1人が旅先探しでSNSを利用するという結果が出ている。これは、観光雑誌や、旅行サイトのようにキレイにまとめられた情報よりも、誰かが実際に体験し、SNSに上げられた感動体験の方が旅先探しには有効だと感じている人が増えているということだ。また、このSNSの中でも最も旅行と相性の良いものがインスタグラムだ。インスタグラムは写真をベースに楽しい、美しい、美味しいなど感動体験をシェアする文化が醸成されているため、旅行や観光に出かけた人の多くが思い出を投稿する。また、その投稿には訪れた場所のハッシュタグや、#女子旅(http://ur2.link/EcE6)、#グルメ旅(http://ur2.link/EcE9)など旅のテーマに合わせたハッシュタグをつける場合が多い。
このハッシュタグを利用し逆引きで検索をかけることで、行ってみたい場所に訪れたことのある人の感動体験を一覧で見ることや、旅のテーマに合わせて行ってみたい場所を探すことができるのだ。また、投稿には位置情報をつけることもできる。位置情報で写真を探ることで同じ場所で撮られた様々な景色を確認することができるので、目的の場所で最近行った方の投稿を確認することで今の景色を事前に確認することができるのだ。このようにインスタグラムは地域や旅のテーマごとに訪問者の感動体験を確認することができるため多くの若者に旅先探しの媒体として重宝されている。
更に、今は若者獲得のチャンスが到来している。インスタグラムで投稿したいというモチベーションで美しい景色や、珍しい景色を求める若者が増えているのだ。美しい景色よりも楽しいレジャー施設に足を運ぶことのほうが多かった若者たちが、景色をSNSでシェアするために旅先を探している。これから若者観光客を増やしたいと考えている自治体は、いかにインスタグラムでの情報発信を有効活用できるか、また訪れた観光客のインスタグラムへの投稿を促せるかが鍵となるであろう。
松重秀平 テテマーチ執行役員
テテマーチにてソーシャルメディア事業部を立ち上げる。
ソーシャルメディアの中でもインスタグラムに特化しインスタグラムのビジネス活用情報をお届けするメディア「インスタアンテナ」の監修や インスタグラムキャンペーンCMS「CAMPiN」等のサービスを手がける。
インスタアンテナ
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