温泉地の活性化も狙い
観光経済新聞の企画で、今や温泉地や旅館ホテルの人気の指標となっているのが「にっぽんの温泉100選」と「人気温泉旅館ホテル250選」だ。共に、旅行のプロである旅行会社の投票によって選んでもらい、どのような温泉地や旅館ホテルが旅行者に支持されているのかを探るのが目的だ。併せて、ランキングや入選に刺激を受けた全国各地の温泉地や旅館ホテルが競い合い、地域や施設の魅力に磨きがかかっていくことも狙いとしている。
投票者はJTBやKNT―CTホールディングス、日本旅行、東武トップツアーズをはじめとする大手、中堅の旅行会社と、じゃらんnetや楽天トラベルなどのOTA。毎年、7月1日~10月末の期間に投票を実施している。
後援は観光庁、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本温泉協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、日本政府観光局、公益財団法人日本交通公社。実行委員会には観光庁を除くこの8団体が参加しており、真に「観光業界が認めた温泉ランキング・人気旅館ホテル」と言える。
にっぽんの温泉100選の第32回(18年度)結果は左の表の通り。草津温泉(群馬県)が、第17回(03年度)から数えて16年連続で1位の座に着いている。
過去10年のトップ10の動きを示したのが下のグラフだ。別府八湯(大分県)や下呂(岐阜県)、指宿(鹿児島県)などトップ10内の顔ぶれはほぼ固定化している。一方、順位は毎年変動しており、草津を除いてトップ10内の熾烈(しれつ)な争いが見て取れる。
人気温泉旅館ホテル250選の18年度入選施設は次のページの表の通り。これまで5回以上入選している施設は、その栄誉を称えて「5つ星の宿」として認定し、認定書を贈呈している。18年度の5つ星の宿は226軒だった。
投票数によって順位を決めることもできるが、順位の発表は行っていない。旅館は立地条件や客層などに応じてさまざまな形態があり、同じ土俵で順位を決めるのは妥当ではないからだ。
1999年に開始してから18年度で20回となるが、20年連続で入選している施設が81軒ある。その施設は北海道から次の通り。ホテル大雪▽第一滝本館▽登別温泉郷滝乃家▽登別グランドホテル▽湯守ホテル大観▽佳松園▽伝承千年の宿佐勘▽茶寮宗園▽鶴の湯温泉▽萬国屋▽日本の宿古窯▽ほほえみの宿滝の湯▽吉川屋▽旅館玉子湯▽八幡屋▽四季彩一力▽ホテル華の湯▽あさや▽鬼怒川金谷ホテル▽鬼怒川グランドホテル夢の季▽花の宿松や▽本家伴久▽福一▽ホテル一井▽ホテル櫻井▽四万やまぐち館▽別邸仙寿庵▽夕映えの宿汐美荘▽白玉の湯泉慶▽白玉の湯華鳳▽ホテル双葉▽風雅の宿長生館▽延楽▽瑠璃光▽花紫▽加賀屋▽まつや千千▽若草の宿丸栄▽富士山温泉鐘山苑▽明神館▽一茶のこみち美湯の宿▽水明館▽下呂観光ホテルしょうげつ▽穂高荘山のホテル▽稲取銀水荘▽いなとり荘▽あさば▽柳生の庄▽ホテル九重▽ホテル花水木▽月光園鴻朧館▽有馬グランドホテル▽兵衛向陽閣▽西村屋本館▽西村屋ホテル招月庭▽佳泉郷井づつや▽ホテル金波楼▽ホテル浦島▽むさし▽白良荘グランドホテル▽皆生グランドホテル天水▽皆生つるや▽佳翠苑皆美▽ホテル玉泉▽大谷山荘▽琴平グランドホテル桜の抄▽紅梅亭▽琴参閣▽大和屋本店▽道後舘▽東園▽雲仙宮崎旅館▽湯峡の響き優彩▽黒川荘▽山みず木▽つえたて温泉ひぜんや▽由布院玉の湯▽亀の井別荘▽ホテル白菊▽指宿白水館▽いぶすき秀水園。